幌馬車2台の道楽日記

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Peugeot306CabrioletとPorscheBoxster987のオープンカー2台生活だったのがBoxsterを手放したので本当は1台だけ、といいつつただの旅日記かも

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東九州山陰の洋館巡り(その2)

GWに行った洋館巡りの続きです。
その1では、高速道路で新潟から宮崎に直行した1日目(4/29)と、宮崎県の洋館を見て回った2日目(4/30)についてご紹介しましたが、その2は、3日目(5/1)の大分県の洋館巡りから。


【5月1日(日)】

まずは、別府駅前のホテルからほど近い野口病院から。
大正11年に建てられた木造建築で、全体的には表面に凹凸を残したドイツ壁に、軒部分がハーフティンバーという組み合せ。
正面から見ると役所建築のような左右対称構造ですが、入院室も備えているのか、奥行きもかなりあり、個人病院としてはかなりの規模でした。

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別府駅前には、駅前高等温泉という洋風建築の温泉があります。
大正13年に建てられたハーフティンバーの建物で、1階に泉質の異なる2つの温泉(並湯と高等湯)があり、2階は簡易宿泊施設になっています。
個室もあるようで、いつか泊まってみたいものです。

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東別府駅そばの浜脇地区をうろついて見付けた、気になる個人住宅。
これまたハーフティンバーの建物で、サンルーム並みにガラス窓の多く、ガラス戸を引き入れるための戸袋が大きく張り出していて目立ちます。
高い塀に囲まれていて全貌は見えませんが、門扉も装飾がされていました。

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別府市街を一旦離れて、南に隣接する大分市街へ。
まずは、富士紡績大分工場にある大正元年に建てられた旧事務所棟。
白い横羽目板のシンプルな外観ながら、オレンジ色の屋根瓦が華やかな印象を持たせています。
階段室というか階段棟と思われる右側の塔屋状の部分があることで、単調な左右対称と違って、変化を与えていました。
構内にはノコギリ屋根の、いかにもな工場棟も残っていました。

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大分の中心街を突っ切り、大分市南部の日本文理大学へ。
キャンパス内に、キャラハン邸という明治時代に建てられた旧宣教師館が中津市から移築保存されています。
正門で宣教師館を見せてもらいたいと申し出ると、東京から来たんですか、とまた珍しそうな目で見られました(苦笑)。

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再び大分市街へ戻り、大分銀行赤レンガ館へ。
大正2年に第二十三銀行(大分銀行の前身)本店として建てられたレンガ建築で、辰野片岡建築事務所の設計。
戦災で内部は焼失したため、内部は作り替えられており、見るべきものはありませんが、外観はまさに辰野式。

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実は、10年ほど前に見に来たときのデジカメ写真を掘り出してみたところ、あまりにも酷かったため(48万画素・・・苦笑)、今回の旅行に行こうと思い立ったのでした。
近くのみずほ銀行大分支店(旧大分県農工銀行・昭和7年築)も見ましたが、日曜閉店のため見られなかった、館内の天井を見たかったなぁ。

大分駅そばの商店街で食べた、琉球丼と鶏天。
琉球丼はアジの身を千切り状にした丼で、鶏天は文字通り鶏肉の天ぷら。
かなりガッツリ食べました。

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再び別府市に戻り、別府市中央公民館へ。
昭和3年に建てられた、スクラッチタイル貼りの鉄筋コンクリート建築。

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外観はかなりくたびれていますが、昭和初期の建物らしく、内部は手が込んでいます。
天使像がある手洗い器とか、ステンドグラスもキレイでした。

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中央公民館の近くに移築されているのが、聴潮閣と名付けられた旧高橋欽哉邸。
元は海に近い浜脇地区に建てられており、潮の音が聞こえていたそうです。

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当時の邸宅らしく基本は和館で、洋館の応接室が備わっていましたが、華は小川三知作のステンドグラスがはめ込まれたお風呂!
まさに海をイメージさせるデザインでした。

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洋館の応接室は見るだけですが、奥方の部屋は喫茶室として使われています。
かなり暑い日だったので、冷えた由布院サイダーをいただきました。

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別府の最後は、京都大学の地球熱学研究施設
粗い石積みの半地下の上に載ったレンガ建築で、大正12年に建てられました。
窓間のレンガ積みを付け柱と見立てて、軒にはイオニア式柱頭を簡略した装飾がありました。
ピョコッと突き出た塔屋もいいですね。

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国道10号線を北上して向かったのは、豊後高田市。
明治から昭和30年代まで賑わっていたレトロな街並みが残る商店街を、昭和の町として売り出しているようです。
その中に建つ、昭和8年に建てられた共同野村銀行の建物は、木造タイル貼りで、2階建てのように見えますが、銀行らしさを残した吹き抜け構造の平屋で、2階窓周りには回廊を巡らしていました。

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中津市のレンガ倉庫も見つつ、中津市に合併された元の本耶馬渓町にある耶馬溪橋へ。
大正12年に完成したオランダ橋とも呼ばれる石橋で、石橋好きには8連アーチがたまりません。

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さらに山道を走ること30分ほどで、日田市街へ。
大正5年に建てられた大分銀行の旧日田支店で、戦前から浜田医院として使われた後、現在は市内隈地区のまちづくりセンター黎明館として使われています。
すでに7時を過ぎていたので、館内見学はもちろんのこと、撮るのもやっとでした。

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こんな感じで大分の建物18件を見終えて、翌日に備えて山口県下関市へ。
カーナビに案内させると、大分道〜九州道と高速道路経由でルート検索されましたが、日田から北九州まで国道211号線と322号線で小倉南ICまで走り、最後だけ高速で下関へ。
めかりPAから見た関門橋。 何だかわからないですね(笑)。

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この夜泊まったのは、下関ステーションホテル
連休中の平日前の日曜日ということで、4,000円(駐車場代+500円)。
23時ごろ着いて、温泉ではないものの大風呂で疲れを癒しました。

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【5月2日(月)】

4日目は、下関市の洋館から。
下関駅から少し離れた旧市街の唐戸地区に、洋館が残っています。

まずは、明治33年に建てられた南部町郵便局。
元は赤間関郵便電信局として建てられた建物で、レンガ建築にモルタルで塗り固めて、石造りのように見せています。

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路地を隔てて建っているのが、旧秋田商会。
大正4年に建てられた事務所建築で、現在は観光情報センターとして使われており、見学できるようになっています。
2・3階は畳敷きの大広間になっていて、屋上は茶室小屋を備えた庭園になっています。

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最後は、下関市立近代先人顕彰館として公開されている旧・下関電信局電話課庁舎を見物。
大正13年に建てられた事務所ビルで、以前見に来た10年ほど前にはかなり荒れた状態でしたが、改修されて平成22年に公開されました。
今のピカピカ状態もちょっと行きすぎ感があり、機能的には改修しつつ、適度に歴史や風格も感じられる、ちょうどいい修復というのはできないのかなぁと思ってしまいます。

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この他にも3件ほど見つつ、宇部を目指して移動を始めました。


続く
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Commented by ブラフ at 2011-05-15 00:14 x
小川三知はさすがです。
もとは男女別の浴場に2枚一組であったそうです。
イカ、メバル(?)、キス、カツオ、マダイ...
なぜか食べて美味しい魚ばかりですね。(笑)

月星のステンドグラスは最高ですね~!!
建物と同じく吉田鉄郎の作と推定されているそうですが、
さすがとしか言いようがありません。
題材も色使いも派手ではないのに、
非常に印象的な作品です。
建物もよくよく見ると、個性が光ってます。
ステンドグラスともども文化財にしてくれないかなあ...。
Commented by gop at 2011-05-15 17:24 x
耶馬溪橋、ついに行かれましたか。
秋は紅葉でそれはそれは綺麗だそうで(耶馬渓鉄道があった頃はさらに)
しかし私なぞ九州までクルマで行こうと言う気力自体起きません。
いや、頭が下がります。
宇部、一昔前はカッタ君とクモハ42でしたが...
Commented by gosyurin at 2011-05-15 22:45
以前の私であれば九州でも車で行きましたが、今では少なくとも新門司まではフェリーに乗りたいです(弱気)
今なら九州新幹線全通をネタに尚更鉄路で行きたし!(笑

今日は葵祭を見に行っていたのですが、京都市内の小さい病院なども古い洋館造りが結構残っていますねぇ。
Commented by okuruma1970 at 2011-05-16 22:30
>>ブラフさん
いやぁ、本当に美味しそうな(笑)ステンドグラスでした。
あんなお風呂には入れたら、幸せでしょうね。
建築家が手がけたステンドグラスも、ときおりオッと思わされますね。
調子に乗って、HP洋館探訪のTOP写真に使ってみました(笑)。
登録文化財ならすぐ指定されそうですが、改造を受けていたり、市の意向とかあるのでしょうか?

>>gopさん
石橋好きにとっては、本当に「ようやく」という感じでした。
耶馬溪鉄道の線路跡なのか、サイクリングロードが整備されていましたが、紅葉の時期かぁ、キレイなのでしょうね。
私も以前のように下道で行く根性はありませんが、今なら高速でも安いし、というので久々に車で行ってみました。
相方連れだったら、絶対行かなかったと思いますが・・・(笑)。
クモハ42は中学生のとき乗りましたが、宇部はペリカンでも有名だったのですか。
本当に、良くご存知ですね。
Commented by okuruma1970 at 2011-05-16 22:40
>>gosyurinさん
確かに、がむしゃらに車で遠くへ、という欲求はかなり薄れましたね。
フェリーだと寝てる間に目的地へというのは最高ですが、予約して運行時刻に縛られるのが性に合わないのと、何よりスピードの差ですかねぇ。
新幹線「さくら」だか「みずほ」で鹿児島まで乗り通してみたいですね。
京都では古寺に隠れて目立ちませんが、戦災がなかったおかげで、意外と洋館が多く残っているんですよ。
また見に行きたいなぁ・・・。
by okuruma1970 | 2011-05-01 22:45 | 洋館探訪記 | Trackback | Comments(5)