幌馬車2台の道楽日記

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Peugeot306CabrioletとPorscheBoxster987のオープンカー2台生活だったのがBoxsterを手放したので本当は1台だけ、といいつつただの旅日記かも

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東九州山陰の洋館巡り(その3)

GWに行った洋館巡りの続きです。
その1では高速道路で移動した1日目(4/29)と宮崎県の洋館巡りの2日目(4/30)、その2では大分県 の洋館巡りの3日目(5/1)と下関市の洋館を見た4日目(5/2)朝についてご紹介しましたが、その3では4日目の午後から。


【5月2日(火)】

4日目朝に建物を見た山口県下関市から、高速道路で同県宇部市へ。
宇部市にも洋館がないわけではないのですが、向かったのは山口宇部空港
一人気ままにプラプラと、一方で話し相手もおらずちょっと寂しい旅でしたが、仕事が片付いて時間ができた建物仲間(という名の飲み仲間、苦笑)どしるさんが同行してくれるというので、迎えに行ったのでした。


まず向かったのは、防府市。
毛利藩の軍港があった三田尻地区にある、味噌や醤油を醸造している一馬本店へ。
毛利藩の備蓄米倉庫を購入して明治32年に創業したそうですが、この建物の建築時期はわかりません。
一見してペンキ塗り下見板の建物だと思っていましたが、よく見ると日本古来の板張り建築に、正面だけペンキ塗り下見板を貼り付けたようにも見えるので、建物本体は毛利藩の倉庫だった江戸時代築 かも知れません。

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次に、防府天満宮の門前町である宮市地区にある、旧・宮市商参会へ。
門前町の商業組合であった宮市商参会の事務所として、大正14年に建てられた建物で、防府商工会議所などとして使われた後、現在は個人住宅(?)として使われているようです。
モルタル仕上げの木造建築のようですが、金属製の柱頭装飾が錆びているものの、モルタルはしっかりしており、窓もアルミサッシに替えられて、大切に使われているようです。

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防府市内で、その他にも興味深い建物をいくつか眺めながら、山口市へ。
スマートフォンを駆使して山口のB級グルメを調べてもらい、「ばりそば」のお店である春来軒へ。
ばりそば」とは、長崎の皿うどんに近いものですが、餡掛けのとろみが弱くて、スープのような感じの食べ物でした。
猛烈にウマイ、わけではないですが、その餡掛けというかスープというかの独特の酸味から、最後までスープを食べてしまいました(笑)。

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さて、山口市内でまず見たのは、八坂神社境内にある旧・河村写真館。
明治期(明治8年説と明治20年頃説がある模様)に、「小野写真館」または「松原写真館」として建てられ、その後所有者が何度か代わりつつ120年ほど写真館として使われ続けましたが、写真館としては廃業したそうです。
塔屋と3連アーチのバルコニーを持つ擬洋館で、明治8年ではもちろんのこと明治20年頃にしても、相当ハイカラな建物だったと想像がつきます。

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お次は、重要文化財に指定されている山口県の旧本庁舎
大正5年に建てられたレンガ造り2階建ての県庁舎ですが、モルタルを塗って石造り風に見せています。
妻木頼黄のもとで、武田五一も設計に加わって建てられたそうです。
館内の一部は県の外郭団体の事務所として使われているものの、現在は一般に公開されています。

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前回来た10年前は、早朝だったので見られなかったのですが、今回もイヤな予感が・・・。
案の定、愚直なお役所仕事により、GW中ながら月曜・閉館日ということで、館内見学できませんでした(涙)。ちなみに、憲法記念日(5/5)と建国記念日(11/3)以外の祝日も休館日。

最近一番のマイブームである、車寄せスロープの端部処理と曲線をチェック。
渦巻き状が多い端部処理は四角い石でしたが、S字を描く曲線は優美でした。

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隣には、旧県会議事堂も保存・公開されています。
県庁舎と並行して建てられたため、建築時期はもちろん、設計関係者や構造も同じですが、中央部に尖塔が載せられているのが特徴です。

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山口市街では県立山口高校記念館を見物。
旧制山口高等学校の講堂として、大正11年に建てられたました。
レンガ基礎の上に載った水色の横羽目板張りの木造建築ですが、記念館といいつつ、現在も吹奏楽部の練習で使われていました。
学校なので先生に断って建物の外から見ていましたが、アラフォーのおっさん2人が高校の敷地内で写真を撮っていると、ちょっと怪訝そうな顔で見られることも・・・(苦笑)。

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その他にも、何件か見物しましたが、翌日に向けて国道9号線を北上。
県境を越えて島根県に入り、城下町・津和野町へ。

津和野といえば、鯉が泳ぐ水路。
いかにもな光景です。

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長らく見たいと思っていた、念願の津和野カトリック教会を見物。
昭和6年に建てられた教会で、尖塔がカトリック教会らしいです。
既に見学時間を過ぎていたため、内部は翌朝見せてもらうことにしました。

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この夜の宿はネットでは見付からず、どしるさんに津和野駅前から電話を掛けて探してもらいました。
旧市街からは少し離れているものの、駅から10分ほどの津和野ホテル
素泊まり2名1室で、1泊5,980円。

車と荷物を置いて、再び市街地へ。
といっても、夜に街へ繰り出す温泉街ではなく、有名観光地の割に宿泊施設は意外なほど少ない小さな街だったので、夜に明かりが点いている飲食店は数えるほど。
で、入ってみたのが「季節料理とくまさ」。
暖簾越しに店内の様子を覗うどしるさんの図。

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一見敷居が高そうなお店にも見えましたが、定食もある普通の飲み屋さんでした。
津和野の地の物というほどのものはなく、普通の居酒屋メニューをオーダー。
食べる前に撮る我々(苦笑)。

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宿に戻り、風呂上りにもチビチビと。



【5月3日(水)】

翌朝は、前日見損ねた津和野カトリック教会の堂内から。
いちおう三廊式になるのでしょうか、中央が若干高くなった平天井に、畳敷きのシンプルな内部でしたが、側窓のステンドグラスがキレイでした。

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一見すると静寂に包まれた教会堂のようですが、実は年に一度のお祭りである「乙女峠まつり」の日に当たり、大賑わい。
明治初期のキリシタン弾圧で長崎から津和野に流刑され、命を落とした殉教徒の慰霊祭で、この教会から乙女峠までの1kmほどを、近隣はもちろん遠方からも集まった大勢の教徒が巡礼していました。

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また津和野には、伏見稲荷や豊川稲荷などと並ぶ五大稲荷の一つである太鼓谷稲荷神社があります(五大稲荷については諸説あるようです)。
聞いたことないなぁなんて思いながら、赤い鳥居が並ぶ参堂の階段を昇っていく途中で、そういえば以前見に来たいと思っていたことを思い出しました。

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津和野町を後にして、益田市の建物は見付からず、浜田市で1件見つつ、江津市郊外の有福温泉へ。
外湯の一つである御前湯が、昭和5年築の建物です。
ベージュ色(?)のタイル貼り鉄筋コンクリート造りで、公共建築のようにも見えますが、白い窓枠のアーチ窓が連なっていて、とても明るい雰囲気でした。

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入浴か昼食かで、食欲に負けた我々は、御前湯を見渡せるちょっと小洒落た有福cafeでランチ。
私はベビーホタテと青菜のクリームソースのパスタをチョイス。
いい茹で加減のパスタは意外とボリュームがあって、お腹一杯になりました。

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続いて、同じ江津市内の都野津地区にある旧・都野津町役場を見物。
地元出身の実業家の寄付により昭和12年に建てられた建物で、都野津公民館として使われた後、現在は都野津会館として使われています。
ガラス越しに覗くと館内はガランとしており、利用があるときだけ開けるような雰囲気でした。
場所がわからず現・都野津公民館で聞いて、仕事帰りの方に案内してもらいました。

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さらに同じ江津市内で、甍街道の旧市街地であった江津本町の街並みを見物。
9年前に来たときに見付からず、てっきり取り壊されたと思っていたら、最近修復が完了したと何かで読んだ旧・江津郵便局が目玉。
明治23年に建てられた漆喰壁の建物で、古い本にはかなり荒れた状態が掲載されていましたが、修復されて登録文化財に指定されました。

今回は江津駅併設の観光案内所でパンフレットをもらって、無事辿り着くことが出来ましたが、駅がある現市街地とは小山(丘)を隔てたところにあり、どおりで前回わからなかったわけでした。
ただ、修復といってもピカピカ過ぎて、古い本で見た建物と同じとは、もはやパッと見ではわからないほどでした。

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ちなみに同行のどしるさんは、私のような写実派とは違い、構図にこだわって撮られる方です。
Olympusの高級コンデジXZ-1にビューファインダーを付けて撮影の図。

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この日の最後は、大田(おおだ)市の温泉津(ゆのつ)地区へ。
元々狭い温泉街ですが、石見銀山の世界遺産ブームにゴールデンウィークが重なって、ごったがえしていました。
ここには大正時代の建てられた昔の温泉施設がありますが、明治5年に起こった浜田地震で湧き出した温泉「震湯」の建物だったそうです。
温泉としては隣の薬師湯にその座を譲りましたが、現在は震湯カフェとして使われているようです。 残念ながら、時間切れで館内は見られず。

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この後、大田市、出雲市、玉造温泉、松江市の宿へ、どしるさんに20件以上電話を掛けてもらったものの、元よりGWにはキャパ不足のこのエリアで、ゲゲゲ人気もあってか、空室はまったく見付からず。
夜も10時を過ぎ、諦めた我々が向かったのは、松江市内のマンガ喫茶(苦笑)。
齢(よわい)40歳にして、マンガ喫茶で夜を明かそうとは・・・。
が、横になれそうなベンチがあり、思ったよりは快適そうな空間でした(笑)。

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寝床が見付かったところでお腹が空き、大阪王将で餃子を肴に一杯。
ビールがうまかった(笑)。

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パソコンやマンガはあるものの、ベンチでうつらうつらと夢の中へ・・・。


(続く)


【追伸】
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
2005年5月21日にブログを開設して、6年が経ちました。
皆様からいただくコメントのおかげで、不精な私でも続けることができました。
今後とも、よろしくお願いいたします。
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Commented by gop at 2011-05-23 17:59 x
六年目突入、御目出度う御座います(と言う私も六年目だった)
しかし沢山廻られましたね。
幾つになっても男一人の方が中身の濃い旅が出来そうな(笑)
Commented by どしる at 2011-05-23 20:14 x
こんにちは。
筆無精な私には、どこに行ったのか一目瞭然で有り難い日記です(笑)
ご一緒させていただき楽しかったです。
折角の一人旅、お邪魔じゃなかったでしょうか。
それにしてもローアングルでカメラ構えるのは危ない人にしか見えませんね。。。続きも楽しみにしています。
Commented by okuruma1970 at 2011-05-23 22:51
>>gopさん
6周年なので7年目に突入したのかな、gopさんも(笑)。
あまり見ていないエリアだったので、かなりガツガツ見て回りました。
興味のない同行者のご機嫌を窺いながらよりも、一人か同好の士と精力的に見て回る方が、はるかに濃密ですね。
日常に帰った後の疲労も、はるかに濃密ですが・・・(苦笑)。

>>どしるさん
その節はお疲れさまでした。
こちらこそ、好き勝手連れ回して、すいませんでした。
そういわれてみると、どこでどんな建物を見たのか、説明もせず、失礼しました。
今度リストでもお渡ししましょうか。 近々反省会でも(笑)。
パシャパシャ無駄コマを重ねる私とは対照的に、アングルにこだわる撮影スタイルに憧れます。
次回もお楽しみに。
Commented by ROY at 2011-05-24 23:01 x
お疲れ様です。建物はよくわかりませんが、これだけの期間でこの量を見学とはすごいですね。かつて車中泊を何度もこなされていたおクルマさんですから、マン喫泊など億劫ではないのでは、と思いましたが、そこはやはり歳ですかね(苦笑)。プレミアムモルツは旨そうですが、車ですとその日の終わりにしかお酒が飲めないのがつらいですね(笑)。
Commented by okuruma1970 at 2011-05-25 21:56
>>ROYさん
館内見学できる建物がいくつあるかで違ってきますが、各物件の印象は薄くなるものの、緻密に計画すればもっと見られます。
車中泊に適した車ならともかく、1人でも仮眠に苦労する車なので、マンガ喫茶の快適さには驚きました。
若干お金に余裕ができたり、歳による疲労もさることながら、深夜からでも利用できる便利さは有難いです。
途中酒蔵で試飲できなかったりはしますが、その分、走り終えた夜の一杯がたまりませんん・・・(笑)。
by okuruma1970 | 2011-05-03 23:17 | 洋館探訪記 | Trackback | Comments(5)