函館旅行2

♪は〜るばる来たぜ、函館〜。
前回見に来たのは、秋田勤務時代の2001年4月だったので、10年ぶり。
前記事のコメントでROYさんに見透かされていましたが、函館は幕末の開港地だったので、外国文化がいち早く採り入れられ、洋館が多く建てられており、久々にそれらを見に来たのでした。

函館の洋館については北海道新聞社刊の「函館の建築探訪が詳しいです。


エリアによっては、「犬も歩けば棒にぶつかる」ぐらいの割合で洋館があるのですが、駅からレンガ倉庫へ向かう途中もそんな感じで、調べもせずに歩いていると、さっそく発見。
浅野セメント函館営業所として建てられた建物で、大正7年の建築。
一見すると石造りのように見えますが、木造のようです。

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12年前の本にはかなり古びた姿で写っていましたが、平成16年に大改修を受けて元のように修復され、函館大手町ハウスとしてカフェに使われていたようです(行ったH23.6には、休業のお知らせが貼られていました)。
後で紹介する函館区公会堂と同じ棟梁・村木甚三郎によって建てられたそうで、どおりで立派な建物だと思いました。


さらに歩くと、はこだて明治館というツタに覆われたレンガ建築がありますが、これは明治44年に建てられた旧函館郵便局の建物を使っています。
現在はショッピングモールや体験工房が入っており、内部を見ることはできますが、建物的に見るべき所は、基部に使った焼き過ぎレンガで変化を出したり、アーチ窓上の石の水切りなど、手が付けられていない外部です。

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海の方に向かうと、金森赤レンガ倉庫が構えています。
明治40年の大火の後に、明治42年に耐火倉庫として建てられものですが、青函トンネル開業を機にしてか、昭和63年にショッピングモール等へ模様替えされました。
5棟ある館内は、土産物屋とビアホール等の飲食店のほか、会議等にも使えるホールがあるようです。
基本的にはキレイに改装されていますが、一部では屋根組を見上げることができます。

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ベイエリアを抜けて電車通りに当たったところに、旧安田銀行函館支店の建物があります。
列柱を立てた銀行建築は、大正〜昭和初期に多く見られましたが、この建物も昭和7年築。
旧安田銀行のそばには、旧第一銀行や地元資本の旧第百十三銀行の建物も残っていますが、以前はこの辺りが商業の中心地だったのでしょう。

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この建物は、その後ホテルとして使われていたのですが、駅からベイエリアにかけて、チェーン系を含めて大型ホテルが何棟も建てられたことから、駅から不便なこの地では客足が遠のいてしまったのか、現在は閉鎖されて空き家のようです。
今回、ぜひ泊まってみたいと思っていたのですが、それは叶わず・・・(涙)。


その商業地に建つひときわ古い建物が、明治13年に建てられた旧金森洋物店です。
現在は市立博物館郷土資料館として公開されています。
一見すると、今も旧市街などに残っている漆喰壁の土蔵のように見えますが、レンガ造りを漆喰で塗り固めた建物です。
文明開化の目玉ともいうべきレンガ建築ですが、レンガ剥き出しより漆喰を塗った方が箔が付いたのか、海風による耐食効果を狙ったものなのか、函館のレンガ建築には漆喰塗りが多いです。

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店の軒先には、洋風を狙ったのかアーチ状の飾り石のような漆喰細工も施されていて、それらを鉄柱で支えています。
ヒサシを支える金属製の持ち送りも、凝った造りです。
平成11年に大修復を行ない、ちょっとやり過ぎ感もなきにしもあらずですが、大切に維持されています。

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坂をちょっと登ると、日本基督教団函館教会があります。
大正10年の大火で焼失した教会堂の再建として、昭和6年に建てられました。
尖塔を高く見せるためにか、教会堂本体は平屋か高くても2階というのが一般的ですが、敷地の制約があったのか、3階部分があるのが珍しいです。
段々で掘りを深く見せている尖頭アーチの窓が目を惹きます。

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10時半に駅を出て、2時間半、2キロほどでこれだけの名建築を見物することができました。
(実際には、この倍かそれ以上の建物を見ています)

1時になってお腹も空いたので、有名な五島軒でランチを。
この旧館は昭和9年に建てられた鉄筋コンクリート造りの建物で、レストランではなく結婚式などを行なうホールとロビーラウンジして使われています。

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外観はシンプルながら内部は凝っているのが、この頃の建物の常で、この建物にも立派なものが。
階段踊り場にあったステンドグラスは本当にキレイでした。

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土曜日のお昼時ということで混んでいて、30分ほど待たされましたが、その分館内をウロウロ見させてもらいました。
いただいたのは、カレーとステーキのセット。 これに食後のコーヒーが付いて1,680円。
都内なら3,000円はするんじゃないですかねぇ。 美味しかったですし、満腹。

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食後はさらに坂を登って、元町へ。
まずは、元町カトリック教会。
明治42年に建てられたレンガ造りの教会堂で、大正10年の大火で外壁以外が焼失し、外壁を活かしつつ大正13年に補修されたそうです。
手前に立ち司祭館は工事中でした。
見学は16時までということでしたが、時間前なのに、本日終了という看板が・・・(涙)。

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気を取り直して、すぐ近くの函館ハリストス正教会へ。
大正5年に建てられたレンガ造りの教会堂で、豊橋や白河のハリストス正教会と同じ河村伊蔵の設計。
白い外壁に緑青の屋根がよく映えています。
ランチの前に鐘楼から奏でられる鐘の音がが響いていましたが、日本の音100景に選ばれているようです。

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坂の上を水平移動して、函館にある洋館のなかでも一番の出来と規模を誇る旧函館区公会堂へ。
明治43年に建てられた公会堂で、冒頭に紹介した浅野セメントと同じ村木甚三郎によって建てられました。
明治40年の大火で焼けた町会所の代わりに建てられたもので、明治44年の皇太子(後の大正天皇)行啓の際には、宿泊所としても使われたそうです。

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2階の大部分は大ホールになっており、当時は舞踏会が行われたり、現在でもコンサートが行われたりしているそうです。
館内ではドレスを着られるサービス(有料)があり、若い子はもちろん、それなりのお歳の方まで、舞踏会気分で記念写真を撮っていました。

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同じ元町公園には、旧北海道庁函館支庁舎とか、旧開拓使函館支庁書籍庫も保存されています。


少し坂を下ると、旧イギリス領事館があります。
こちらもレンガ造り漆喰塗りの建物で、大正2年に建てられたもの。

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海を見下ろす面はサンルームになっていて、現在は喫茶コーナーとしてお茶することができます。
坂を上り下りしてちょっと疲れたので、一休み。

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この後も少し建物を見ながら、路面電車で函館駅まで戻り、荷物をピックアップしてホテルへ。
この夜泊まったのは、ラビスタ函館ベイ
金森倉庫などのレンガ倉庫群の一角に建つホテルですが、温泉があるので選びました。

普通のツインの部屋を予約したのですが、和洋室へアップグレードされていました。
奥に畳スペースがあるのがおわかりでしょうか?

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休む間もなく、近くのバス停へ。
笑ってしまったのが、一人旅の女性と3回目の遭遇。
ハリストス正教会とイギリス領事館のティールームで遭遇するのは、鉄板コースなのでともかく、泊まっているホテルも同じだったのか、しかも日暮れ後の行き先も同じ。
独身のときなら、この偶然にドキドキしてしまったかも(笑)。

ハイブリッドバスで向かった先は、函館山でした。
ちなみにハイブリッドバスの最後席は、エンジンの排熱かバッテリーの充放電熱か、お尻や背中がうっすらと汗ばみました。


ときおり雨粒がパラパラと来たものの、ガスに覆われることなく、キレイな夜景を望めました。
もっとも、人に頭が写らないで夜景を撮れるスペースを確保するのに、四苦八苦しましたが・・・。

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展望台には喫茶室(5時ぐらいで閉まってしまうらしい)とレストランがありますが、混んでいるかと思いきや意外や空いていて、窓際席に座れそうだったので、ちょっと休憩。
正直、展望台屋上で、押すな押すなの大混雑の中、落ち着いて夜景も見られなかったのに、レストランではゆったり座って、夜景を見下ろすことができます。

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レストランといっても、お酒とおつまみメニューもあります。
パスタをつまみながら、ビールやワインを少々。

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ビール2杯とワインハーフ、パスタとじゃがバタで4,000円ぐらい、しっかり飲んで食べても一人4,000円ぐらいだと思うので、普通の飲み屋と変わりません。
函館らしい海鮮料理を堪能したければ別ですが、普通に飲み屋で飲むぐらいなら、ゆっくりしっかり夜景を堪能することができるので、このレストランは本当にオススメです。


帰りはロープウェイで一気に下りました。

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ライトアップされた建物を眺めながら、ホテルまでお散歩。
食べ(飲み)足りなかった分を、ホテル近くのお店で食べて、ホテルに到着。
少し酔った状態で温泉に入ったせいか、風呂上がりに奥の小上がりでウトウトしてしまい、夜中3時ぐらいまで・・・。
トイレに行きたくなって目が覚めて、ベッドに移りました(苦笑)。


(続く)
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Commented by どしる at 2011-07-03 20:31 x
五島軒のランチも箱館山の夜景もいい想い出です。。。
Commented by ROY at 2011-07-03 21:21 x
金曜のご様子では、この週末の更新は無理かな、と思ったのですが・・・(笑)。
函館駅から南に向かって、坂の上の旧函館区公会堂で〆め、と予想していましたが微妙に順番が違ったようですね。あとは海鮮丼(大盛り)も予想しましたが、これは翌日以降に持ち越しでしょうか?(笑)
Commented by okuruma1970 at 2011-07-04 01:08
>>どしるさん
この日はかなり定番コースでした。
いい想い出があるのが、うらやましいです。

>>ROYさん
金曜はお疲れさまでした。
例によってよく覚えていませんが、18番を歌ったのと、リーダーK氏のプリプリが頭に残っていました。
K氏のおかげで今年は無事実家に帰れましたし(苦笑)、翌日は午後から出掛けていました。

さて、函館では定番どおり、だいたいお察しのコースです。
そうだったか、一応、海鮮丼っぽいものを食べるには食べたのですが、大盛り丼のミッションは忘れていた・・・。
Commented by たこぽん at 2011-07-04 08:13 x
いいなあ。函館行ってみたいなあ。
Commented by okuruma1970 at 2011-07-04 21:52
>>たこぽんさん
函館はいい街ですよ。
食べ物も美味しいし、路面電車が走ってて古い建物は多いし、雑貨屋さんやカフェも多いです。
坊ちゃんが長旅に行けるようになったら、ぜひぜひ。
by okuruma1970 | 2011-06-18 23:23 | 国内旅行記 | Trackback | Comments(5)

Peugeot306CabrioletとPorscheBoxster987のオープンカー2台生活だったのがBoxsterを手放したので本当は1台だけ、といいつつただの旅日記かも


by okuruma1970