出張ついでに(山口編)

もう1ヶ月以上前になってしまいましたが、遠くへの出張に乗じてフラフラしてきました。


行ったのは6月23日(木)で、函館旅行から帰ってきたのが6月20日(月)だったので、火・水と2日出勤しただけで、また遠出してしまいました(仕事ですよ、仕事、苦笑)。

新潟から朝9時頃の上越新幹線に乗って東京へ。
東京で東海道新幹線のぞみ号に乗り換えて、新大阪へ。
新大阪からは山陽新幹線ひかり号に乗り換え。
私が計画したわけではないのですが、ひかりレールスターでした(笑)。

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1年ほど前の」出張ついでに(広島編)」でも乗りましたが、車両そのものは一世代前の700系と同じながら、指定席は2列+2列のゆったりシートがうれしい列車です。
輸送効率が至上命題の東海道新幹線とは違い、山陽新幹線や九州新幹線には「ゆとり」があります。

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降りたのは、山口県の徳山駅(平成の大合併で周南市になったらしい)。
新潟を朝9時に出て、徳山に着いたのは夕方5時。 新幹線だと遠いです・・・。
この日は移動だけで、同行者と3人で居酒屋で夕食(笑)。


翌朝は普通電車に何駅か乗って、目的の工場へ。
とある装置を手戻りなく納めてもらうために、納入前にメーカーの工場で事前確認をする、というのが出張の趣旨でしたが、装置に問題はなく、仕事は午前中で終了(笑)。
新潟へ帰る同行者を見送って、「出張ついでに」の本題開始。
ちなみに、同行者は12時過ぎの新幹線に乗って、新潟に着いたのは夜8時だったそうです。

某駅から山陽本線の普通電車で東へ。

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向かったのは、柳井駅。
高度成長期に作られたような、よくある駅舎でした。

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目に付いたのが、改札口。
駅員が入って切符切りをカチカチさせていた小さなブースは、都市部の駅では自動改札機に置き換えられてしまいましたが、ここでも使われてはいないものの、まだ残されていました。 懐かしいなぁ・・・。

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柳井には白壁の古い街並みが残っていて、重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。

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基本的に並んでいるのは漆喰壁土蔵造りの古い商家ばかりですが、1軒だけ擬洋風のアーチ窓を備えた建物がありました。
佐川醤油店の醸造元のお屋敷だそうで、擬洋風の部分は明治初期に建てられたそうです。
漆喰細工で盛り上げられた隅石と共に、真っ青に塗られた軒の装飾が目を惹きます。

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白壁通りと駅前通りが交差する部分に建っているのが、明治40年に周防銀行柳井支店として建てられた建物で、現在は柳井市の町並み資料館として公開されています。

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館内は、銀行営業時のカウンターこそありませんが、菱形に組まれた天井は高く、奥には金庫も残っていました。
かなり大がかりに修復されたと見え、ペンキが厚塗りされた建材よりも、キレイに製材された建材が目立ったのは、少々残念でしたが、大切にされている表れなのでしょう。

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30分少々散策した後、柳井駅に戻って、防長交通のバスに乗り込みました。

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澄んだ海を見渡す湾岸道路をバスに揺られること1時間ほど、バス代も1,000円以上掛けて、上関町へ向かいました。

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見たかったのは四階楼という建物で、明治12年に建てられた木造4階建ての擬洋風建築です。
回船問屋を営んでいた小方謙九郎が、賓客をもてなしたり泊めたりするために建てた後、所有者が変わりながら平成3年まで旅館として営業していたということでした。

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明治初期に4階建てというのは珍しいものの、擬洋風といっても土蔵風のシンプルな建物ですが、よく見ると4階には龍がいたり、隅石は本物の石のような凹凸を表現したりと、手が込んでいます。

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館内に入ると、当時は右側が出入口の玄関だったと思われる部分は、天井が低い日本間ながら、奥には見事な菊水紋の鏝絵。
天井は、濃い灰色(黒漆喰?)で表面に凹凸を目立たせ、ドイツ壁のように仕上げられていました。

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2階は比較的普通の日本間でしたが、回り階段を昇った3階は、これまた見事な唐獅子牡丹の鏝絵。
壁から浮き立たせた立体細工から得られる躍動感は、当時の技術の高さを感じます。

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隣の部屋には、四隅に椿の彫刻が突き出していました。
また別の部屋は、茶室風の数寄屋造りに仕上げられていました。

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そして極め付きは、最上階4階の空間。
天井中央に舞う鳳凰と、窓にはめ込まれた色ガラスの織りなす空間は、思わず脱帽でした。

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他に見学客が誰もいない館内のあちこちで、一人驚嘆の声を上げていたのがおわかりいただけたでしょうか。

GWの東九州・山陰の洋館巡りでは経路から離れ過ぎていて、立ち寄ることを断念したのですが、今回の出張目的地に近そうだということで、見に来たのでした。

この建物1棟で当時の海運業の繁栄が窺えましたが、現在は鉄道駅からバスで1時間も掛かる不便な土地になってしまい、町を盛り立てていくためには、ということでこの上関町には原発建設の計画があるようです。
ご多分に漏れずこの建物にも、「電源立地等初期費用交付金施設」というプレートが・・・。

同じ上関町でも、四階楼がある室津地区とは水道を隔てた上関地区にも、古い商家が残っていました。

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再びバスで柳井駅に戻り、さらに山陽本線に1駅乗って田布施駅へ。
柳井駅に向かう途中で車窓から見た建物が気になって、見に行ってみました。
門からして立派なお屋敷でしたが、いつ頃建てられたのかはわかりません。

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柳井から山陽本線の上り列車に乗り、岩国で乗り換えて広島へ。
山陽筋の115系はオリジナルカラーに塗り替えられていましたが、113系はオリジナルの湘南色でした。

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広島で新幹線に乗り換えて、ひかりレールスターで福山まで1駅。
福山では快速サンライナーに乗り換えました。
いいところ転換クロスシートの115系だろうと思っていましたが、何と117系。
117系は関西近辺で細々と運用しているのだろうと思っていましたが、流れ流れて岡山以西にいたとは・・・。

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この日は倉敷泊。
倉敷駅から倉敷川の美観地区を眺めながら、個人的延泊(笑)のホテルへ。
ライトアップされた旧倉敷町役場が、川面に映っていました。

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泊まったのは、倉敷アイビースクエア
昔の紡績工場のレンガ建築を転用したホテルです。
その日に撮った写真を見返しながら、バー「赤煉瓦」で地ビールを1杯だけ。

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大風呂でサッパリして、熟睡しました。


続く
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Commented by ROY at 2011-08-03 20:59 x
お疲れ様です。「出張ついでに」というより、もはや「ついでに出張」でしょうか(笑)? 柳井駅改札の「四国・松山方面は・・・」という掲示にちょっと惹かれます。自分だったらそのまま四国に行きそうで・・・。しかし、いつもながらですがバスでもそこそこ時間がかかる場所でもお目当ての建築物を(前もって?)調べておられるのはさすがですね。117系はもう相当古いんですが、色々と思い出があって好きな車両形式の一つです。
Commented by okuruma1970 at 2011-08-05 07:48
>>ROYさん
交通費と移動時間だけが「出張ついで」で、実際の活動時間はまさに「ついでに出張」ですね(苦笑)。
私も「四国・松山方面は・・・」には惹かれました。
四階楼は上述の通りGWのリベンジでしたが、いちおう他の方のHPやブログを基に見たい洋館リストを作っていまして、遠出の予定ができると、近くに何かないかなぁと探してから出掛けるるわけなんです(笑)。
117系は、中京地区も含めて各種塗装がありますが、オリジナルカラーが一番よかったなぁ。
Commented by smart_smile at 2011-08-07 11:05
こんにちは。
プジョーの記事も楽しみですが、
洋館探訪も楽しく拝見してます。
ところで誰かと思ったでしょう。
日記と趣味を新しいブログに移転しました。
ゆっくりとお知らせに伺っているので、遅くなりました。
これからも、よろしくお付き合いくださいね。。。
Commented by okuruma1970 at 2011-08-08 10:03
>>smart_smileさん
お久しぶりです。
ネームカードのアクセス解析から、また新しいブログを立ち上げられたんだな、と思っていました。
ダラダラとブログを続けるだけでなく、smart_smileさんのように、ときには刺激を与えるというか進化させていく必要があるのでしょうね。
洋館探訪記は、完全に備忘録と自己満足と化していますが(苦笑)、ご覧いただければ幸いです。
by okuruma1970 | 2011-06-24 22:58 | 洋館探訪記 | Trackback | Comments(4)

Peugeot306CabrioletとPorscheBoxster987のオープンカー2台生活だったのがBoxsterを手放したので本当は1台だけ、といいつつただの旅日記かも


by okuruma1970