幌馬車2台の道楽日記

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Peugeot306CabrioletとPorscheBoxster987のオープンカー2台生活だったのがBoxsterを手放したので本当は1台だけ、といいつつただの旅日記かも

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弘前の洋館探訪(前編)

9月末に、夜汽車に乗って弘前の洋館を見てきました。


小さな子供を連れてだと、旅行はもとより、洋館を見に行くこともしばらくできなかったので、月曜日に仕事を休んで、相方には内緒の一人旅(苦笑)。

子供をお風呂に入れ、夕食を食べて、新潟へ向かうのと同じ時間に自宅を出ました。
向かったのは上野駅。
夜9時ごろ、ブルートレインが入ってきました。

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青森行きの寝台特急あけぼの号です。
EF64-1000に牽引された24系客車8両編成。

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前々から考えていたものの、本当に行こうか迷っていたので、切符を買ったのは出発の2時間前。
それでも、2両ある個室B寝台ソロが取れました。
24系寝台車オリジナルの折り戸ではなく、改造された引き戸だったので、北斗星のお下がりなのかな。

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上野駅構内のお店でビールやつまみを調達して、乗り込みました。






個室B寝台ソロは、車両中央の通路を隔てて左右に、上下に仕切られた個室が並んでいますが、取れたのは進行方向左側の上段個室でした。
屋根のカーブに沿った天井で、専有空間は本当に最小限。
ただ、開放型のB寝台と同じ料金なので、文句は言えません。

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寝台列車に乗るのは、大阪出張で乗った「きたぐに」号以来1年半ぶりですが、1年前には20系寝台車を使ったホテルに泊まっていました。

夜汽車に乗ると旅の雰囲気がより強くなりますが、何はともあれ飲み鉄。
ビールとお惣菜で心ゆくまで。

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高崎まで2時間余り、車窓を眺めながら、列車に揺られて5本空けました。

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いい気分になってきたので、本格的に寝ようと寝台の準備を。
一般の開放型B寝台(2段式)はシーツを敷くだけで寝られますが、この個室B寝台は一手間必要でした。
①左下写真 これが元の状態
②右下写真 まずは折りたたんである板を広げます

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③左下写真 次に折りたたんであるクッションを広げます
④右下写真 クッションにシーツを掛け、掛け布団にもシーツを掛けて出来上がり

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寝る前にトイレに行ったら、寝台車にはまだ冷水器があるんですね。
昔は新幹線や特急電車のデッキには冷水器があって、紙コップを広げて水を注いで飲んだものですが、既に全滅したと思っていたら、まだ残っていました。

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いい気分で寝たつもりでしたが、ガタゴトという振動で熟睡はできず、機関車を付け替えていたと思われる長岡から、見慣れた職場最寄り駅(苦笑)あたりまで、未明の車窓を眺めました。


上野を出て約12時間後、9:14に着いたのは弘前駅でした。

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コインロッカーに荷物を預けて、観光案内所でレンタサイクルを借りました。
9:00〜17:00の間、1日500円で借りられます(電動アシストは1,000円)。

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まず向かったのは、弘前厚生学院記念館として公開されている旧弘前偕行社。
旧陸軍第八師団の幹部将校の懇親施設として、弘前出身の大工棟梁・堀江佐吉により明治40年に建てられたもので、国の重要文化財に指定されています。
横に広い平屋の建物は、現在は特定用途には使われておらず、イベントスペースとして貸し出されているようです。

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土日祝を除く平日で貸し出しがない日は、館内を見学することができます(無料)。
館内は講演会や舞踏会が行われていたであろう大きなホールを中心に、貴賓室や図書室、撞球(ビリヤード)室などが配置されていました。

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また正面裏手には、旧津軽藩主の別邸として建てられた当時は庭園があったと思しき広大な芝生の庭があり、そこから眺める建物も優雅です。

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館内はそれなりに手入れがされ比較的キレイなものの、外壁などはかなり老朽化しているように見えましたが、今年(平成25年)秋から4年間閉館して修復されるそうです。


次に向かったのは、大正14年に建てられた旧制弘前高等学校外国人教師館で、国の登録有形文化財になっています。

d0054855_6145986.jpg以前は少し離れた一角にあり、左写真のようにかなり老朽化していましたが、平成16年に弘前大学(旧制弘前高校の流れを汲む国立大学)の構内に移築修復されました。
現在は1階の一部が事務所として使われていますが、他にこの建物の沿革や、弘前大学のねぶた祭活動の紹介などについて展示されている部屋があり、見学することができます。

1階が下見板張り、2階が粗いモルタル仕上げのドイツ壁となっています。

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面白かったのが1・2階にある暖炉の縁飾りで、漆喰に彩色して大理石風に見せていましたが、隣接する平川市にある盛美館でも見られたことから、職人など何か共通するところがあったのかも知れません。


キリスト教系女学校の流れを汲む弘前学院大学にも、外国人宣教師館が残っています。
米国から派遣された婦人宣教師の宿舎として、明治41年に旧弘前学院敷地に建てられたもので、重要文化財に指定された後、昭和55年に現在のキャンパスに移築されました。

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以前は大学本部として使われ見学できませんでしたが、現在は資料館として公開されています。
弘前市のHPには日祝休館とあったので、月曜日に意気揚々と訪問したら、鍵が掛かっており、新しい本部で聞いたところ、月曜休館とか(涙)。
市のHPはともかく、大学構内の掲示板も日祝休館と書いてあるんですが・・・。


気を取り直して、現在の弘前高校へ。
明治26年に青森県尋常中学校のとして建てられた校舎の一部が鏡ヶ丘記念館として保存されていますが、モロに高校の敷地内なので、おっさんがフラフラ入るのには勇気がいり、外観の写真だけを撮って退散しました。
事前に連絡すれば館内も見学できるようです。

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弘前市内には全国的にも有名な洋館が何件も残っていますが、それらも一部含めた41件が「趣のある建物」として指定されています。
お昼前の最後に、並んでいる2件を見ました。

1件は、昭和11年に建てられた茂森会館という消防団の詰所。
「火の用心」と大書きされたシャッターは何ともですが、腰折れ屋根の屋根窓に加えて、屋根上に突き出した望楼も備えた建物で、いかにも消防施設らしいです。

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この右隣にあるのが正進会館。
歩兵第三十一連隊の将校集会所として明治時代に建てられた建物で、立派ななど周りの装飾や車寄せなど、地域の公民館にしてはどおりで手の込んだ造りでした。
青年会館としてこの地に移築してきたそうですが、使っていた空手道場が他に移ったようで、現在は空き家と化していました(室内には何台も自転車が置かれていました)。

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そんなこんなで、弘前駅到着から2時間半ほど、偕行社の館内見学を中心に、午前中見て回りました。
お昼ご飯と午後の見学、そして帰りの移動は後編へ続きます。
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Commented by INITIALE_P at 2013-10-15 21:50 x
いや~そういう出かた。ちょっとの後ろめたさを感じつつ、気持ちは旅への期待でいっぱい。いいですね~
私は寝台は一度も乗ったことがないので、この旅行記を見て早速来年、実行しようと決意。旅先よりも、寝台、浴衣、ビール、こちらの雰囲気を味わうほうがむしろ・・・(笑)
:昭和11年に建てられた茂森会館
この建物、田園調布の駅舎に似てますね~
Commented by okuruma1970 at 2013-10-17 21:36
>>INITIAL_Pさん
きままな一人旅ということで、やましいところはありませんが、かなり後ろめたさを感じつつ、単身赴任という生活形態を使って、決行してしまいました。
INITIAL_Pさんが寝台列車に乗ったことがないとは意外ですが、この旅情は比べようのないワクワク感がありますよ。
ぜひどうぞ。
田園調布駅もそのまま使われていればいいのでしょうが、有名建築ゆえの移築復元はつらいところですね。
Commented by Tristan987 at 2013-10-20 00:29
こんばんは。
私も一度はB寝台ソロに乗ってみたいと思っていました(サンライズ出雲のB寝台個室は乗ったことあるのですが・・・・)。自分だけのプライベートな空間があって、ゆっくりと目的地まで列車の旅を満喫できるところは最高な気分ですよね。
「あけぼの」もいつ無くなってしまうか!?と思うと今のうちに乗っておきたいと思うのですが、なかなか機会が無いままとなっています。もし次回北海道へ行く場合は「あけぼの」~「スーパー白鳥」のコースを選択してみようかと思います。
Commented by okuruma1970 at 2013-10-22 21:43
>>Tristanさん
サンライズのB個室ソロ(B個室シングルより狭い)と同じぐらいでしょうか、正直いって最低限のスペースですが、確かに他の人に煩わされない、プライベートな空間はいいですね。
24系の老朽化を見るにつけ、北海道新幹線函館開業が一つの転機かと思うと、老い先は長くないのかもしれません。
「あけぼの」は庄内~秋田が主たる行先で、北海道に行くには青森到着が遅い(9:30頃)ですが、スーパー白鳥に乗り継ぐと、青森夜行&青函連絡船を思い起こさせるかもしれませんね。
旅情を味わうため、お早めに。
by okuruma1970 | 2013-09-29 23:54 | 洋館探訪記 | Trackback | Comments(4)