弘前の洋館探訪(後編)

もう1ヶ月位経ってしまいましたが、寝台列車で行った弘前洋館見物の後編です。


前半は郊外の建物を見て回りましたが、後半は市中心街を最初はお堀端から見ました。

大正6年に旧第八師団長官舎として建てられた平屋の建物で、構造材を露出させたハーフティンバーに、粗いモルタル仕上げのドイツ壁になっています。
弘前城跡のお堀に面した市役所前庭に建っており、戦後は市長公舎として使われていたようですが、現在は特定の用途に使われてはいないようで、外観見学は自由ですが、館内はときどき行われる特別見学の時だけ公開されるようです。
【補追】
2015年4月から、スターバックス・コーヒー弘前公園前店として営業しています。

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すぐそばには、藤田記念庭園があります。
日本商工会議所の初代会頭となった藤田謙一氏が、地元弘前に建てた住宅で、その庭園は2万平米を越える広大なものですが、一角に洋館が建っています。
外壁はグレーのドイツ壁で地味目ですが、複雑な屋根構造に搭屋が設けてある、凝った構造です。

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庭園の鑑賞は有料ですが、洋館の1階だけは無料で公開されています。
ちなみに2階は市が運営する貸し会議室のようで、見学で立ち入ることはできませんが、階段やアーチの空間など非常に魅力的です。

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昼時にここに立ち寄ったのは、サンルームでお茶し損ねた13年前のリベンジとして、ランチを食べるためでした。
この洋館の真骨頂は庭に面したタイル敷きのサンルームですが、ティールームとなっており、見学だけでは立ち入ることができません。
オーダーしたのは、ハンバーグプレート800円。

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特に絶品というほどでもありませんでしたが、いい雰囲気の空間でランチをいただくことができました。







お腹も満たされたところで、再びサイクリング。
GWの頃は桜が満開となるお堀を時計回りに進みました。

紺屋町にある旧弘前市消防団西地区団第四分団消防屯所という、地元名士の寄付により建てられた消防団の建物。
昭和8年頃に建てられたそうで、塔屋を戴いたほぼ左右対称の建物ですが、1階右側は消火ポンプを載せた荷車でも置いてあったと思しき大きな扉になっています。

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さらに進むと、日本基督教団弘前教会が現れます。
明治43年に建てられた下見板張りの双塔の教会堂で、尖頭アーチの窓が随所に配置されています。
タイミングが良ければ館内を見学することもできるようですが、今回も運悪く・・・。

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続いて、カトリック弘前教会へ。
明治43年に建てられた教会堂で、尖塔を戴いたオーソドックスなスタイルです。

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ミサの時間以外は観光客にも公開されており、リブ・ヴォールトといういかにも教会な天井で、両側面にはステンドグラス(昭和50年代のもの)がはめこまれていました。

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次は、以前見損ねていた百石町展示館へ。
明治16年に呉服店として建てられた後、大正6年に津軽銀行に衣替えし、その後も青森銀行として長らく営業していました。
木造漆喰壁の外観は、呉服店と言われれば納得ですが、現在は展示ホールとしてきれいに改装され、公開されています。

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外観や館内を見ていない建物を中心に見て回りましたが、地元の大工棟梁・堀江佐吉の傑作は外せませんでした。
明治37年に第五十九銀行本店として建てられた建物で、現在は青森銀行記念館として公開されています。

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圧巻は2階の大会議室で、柱がない格天井の大空間です。

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照明吊り下げ部の漆喰細工も見事ですが、この天井には金唐革紙が一面に張られています。

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商店街に残るとんがり屋根の時計塔を戴いた一戸時計店。
明治30年に建てられた2階建ての商店で、赤い時計塔の上には、風見鶏が載っています。

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最後に見たのは、弘前昇天教会。
レンガ積みのレトロな教会堂ですが、前述の2教会よりもずいぶん新しく、大正10年に建てられたもの。
こちらも日ごろの行ないを映してか、館内は見学できず・・・。

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約4時間半、レンタサイクルで走り回りましたが、時間が全然足りませんでした。
が、列車の時間が・・・。

弘前から新潟に向かう最終接続は、新青森から東北新幹線で大宮に上り、上越新幹線というルートですが、面白くも何ともないので、奥羽線と羽越線で日本海沿いに南するルートを選びました。
ちなみに、前者なら17時過ぎまで滞在できますが、後者は14時過ぎまでと、3時間も差がありました(涙)。

初めて乗ったような、E751系「つがる」号で秋田に向かいました。

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本当は大鰐温泉まで並走する弘南鉄道に乗りたかったのですが、時間には代えられませんでした。

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藤田記念庭園で買ったアップルパイをつまみながら、秋田まで2時間弱の旅。
車窓から、久々に秋田の元職場を眺めました。

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秋田駅での乗り継ぎは、わずか15分ほど。
駅ビルで食べ物、飲み物を調達して、485系「いなほ」号に駆け込みました。

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秋田から新潟までは3時間半の長丁場。
お楽しみの飲み鉄開始。
鮭のおこわと焼き鳥、、牡蠣スモークを肴に、秋味から。

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そういえば、向きは逆ながら、1年前にも「いなほ」号に乗っていました。
海を眺めていましたが、曇っていて、夕焼けは望めず・・・。

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車窓を眺めながらのビール、やめられませんね。

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そんなこんなで、新潟駅到着は20時ごろ。
さらに郊外まで普通電車に乗り、寮に着いたのは21時頃でした。



約1日、久々に気ままな洋館一人旅を堪能できました。
こうやって気を晴らして、また仕事に家族サービスに頑張ります。
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Commented by INITIALE_P at 2013-10-25 23:35 x
洋館で洋食、いいですね~
型に入れたライス、そしてワンプレートが雰囲気です。
時間に追われながらも、次回への期待が持てるいい旅
でしたね。
おおわに温泉、現役で残る元東急6000系の
妙なモーター音が聞きたくなってきました。
Commented by okuruma1970 at 2013-10-31 20:29
>>INITIALE_Pさん
お返事が遅くなって、すみません。
手頃な洋食が食べられる洋館って、意外と少ないかもしれませんね。
弘前で実質4時間は短かすぎましたが、確かにまた訪れたいと思わされました。
東急の18m車は地方私鉄で重宝されていますが、古くてもステンレス車だと興味がそがれてしまいがちです。
でも、よく見ると味があるのかもしれませんね。
Commented by at 2013-11-05 20:20 x
うわ~、弘前にいらしていたんですね~
羨ましい。
旧青森銀行記念館がとりわけ印象的で、ホテルの部屋から、滞在中、ずっと眺めていたことを思い出します。
ねぷたの季節に一度行きたいなと思いつつ、なかなかかなわずにいます。
堀江佐吉の名建築、弘前城と、フランス料理……
私の絶対に再訪したい街、ナンバーワンです 笑。

坊や、離乳食が始まっていらっしゃるんですね。
かわいくて、かわいくて。
パパママのお写真と共に微笑ましく拝見しました。
Commented by okuruma1970 at 2013-11-07 20:36
>>釉さん
再訪したい街ナンバーワン、よくわかります。
私も3回目でしたが、見足りない意識が強かったです。
堀江佐吉の建築群、本当に素晴らしいですね。
あけぼの号の先が短いようなので、行って良かったです。

息子の成長は著しいのですが、日々見られないもどかしさ、
辛いものがありますね。
デレデレの親バカ、ご容赦ください。
by okuruma1970 | 2013-09-30 20:54 | 洋館探訪記 | Trackback | Comments(4)

Peugeot306CabrioletとPorscheBoxster987のオープンカー2台生活だったのがBoxsterを手放したので本当は1台だけ、といいつつただの旅日記かも


by okuruma1970