幌馬車2台の道楽日記

okuruma.exblog.jp

Peugeot306CabrioletとPorscheBoxster987のオープンカー2台生活だったのがBoxsterを手放したので本当は1台だけ、といいつつただの旅日記かも

ブログトップ

盛岡の洋館探訪

もう2か月ほど経ってしまいましたが、9月下旬に盛岡市の洋館を見に行ってきました。
6月末の南部地方や8月末に富士急に乗りに行ったときと同じく、仕事をサボって一人旅です。


毎度のことながら当日に切符を買ったため、「はやぶさ号」は3列シートの真ん中しか空いておらず、2列シートしかない「こまち号」に乗りました。

d0054855_20374.jpg


盛岡に着いたのは11時過ぎ。
駅前でレンタサイクルを借りて、まずは車内で冷麺紹介サイトから探した食道園へ。
ツルツルシコシコの冷麺、美味しかったです。
普通スープはキムチ入りのちょっとピリ辛なので、キムチ別添えにすればよかったかなぁ。
あと、ちょっと物足りなかったので、大盛りを頼むか、焼き肉と半冷麺のセットにすればよかったか。

d0054855_201554.jpg



腹ごしらえしたら、盛岡・岩手の至宝、旧盛岡銀行本店へ。
東京駅と同じ辰野式とも呼ばれる、辰野金吾と地元出身の葛西萬司が設計したレンガ造りの銀行建築で、明治44(1911)年に盛岡銀行本店として建てられた建物です。
その後、合併等を経て岩手銀行の本店や中の橋支店として使われ続けましたが、平成24(2012)年に営業をやめて、修復工事が行なわれ、今年(2016年)7月に岩手銀行赤レンガ館として一般公開されました。
銀行営業当時の様子は、こちら

d0054855_203492.jpg







交差点の角にある出入口から入ると、3階のドーム天井までの吹き抜けを見上げることができます。
控えめな照明も点いていますが、設計上の採光も良く、明るいエントランスになっています。

d0054855_21341.jpg


エントランスの左側は無料公開エリア、右側は有料公開エリア(300円)になっています。
左側の無料公開エリアに進むと、銀行建築に多い吹き抜け大空間の営業室が現れます。
大理石のカウンター越しに入出金などの取引が行なわれていました。
吹き抜けの2階部分には、持ち送りに支えられた回廊が巡らされています。
2階にも上がれて、営業室を見下ろすこともできました。

d0054855_211868.jpg


エントランス左側の有料公開エリアは、盛岡銀行ゾーンと呼ばれ、創建時の設計図(複製)など様々な資料の展示もありました。
応接室には、立派なマントルピース(暖炉)も備えられていました。
長期間をかけて大規模な修復がなされた割には、ピカピカになりすぎず、年月を消し去ることのない適度な修復がされていたようで、安心しました。

d0054855_212813.jpg



旧盛岡銀行本店の向かいには、盛岡信用金庫本店が建っています。
辰野金吾の右腕で、盛岡出身の葛西萬司の設計により、昭和2(1927)年に建てられた旧盛岡貯蓄銀行の建物で、当時の銀行建築の常で正面に円柱を備えています。

d0054855_214210.jpg


両銀行の近くには、旧第九十銀行本店(国重要文化財)も残っています。
明治43(1910)年に建てられた銀行建築で、タイル貼りですが、構造はレンガ造り。
手前が営業室で、奥が2階建ての執務室になっています。
現在はもりおか啄木・賢治青春館として、一般公開(無料)されています。

d0054855_215383.jpg


天井が高く広い空間の旧営業室は、支柱で支えられていますが、喫茶「あこがれ」として利用されており、洋館巡りの途中で休むことができます。
チーズケーキとアイスコーヒーで一息。

d0054855_22544.jpg


盛岡信用金庫の先には、大正2(1913)年に紺屋町番屋として建てられた、盛岡市消防団第五分団事務所が残っています。
消防団らしく鐘楼が載った建物で、雪が降る北国ゆえか、骨組み剥き出しの鐘楼ではなく、六角形の下見板張りなのが洋館チック。

d0054855_221729.jpg


中の橋から1つ上流の上の橋のたもとにある東光書店という古書店の建物が、気になりました。
外壁は新建材で覆われ、建物自体も少々歪んでいますが、出自はわからないものの、窓の雰囲気からただならぬものを感じます。

d0054855_223246.jpg
d0054855_224444.jpg


少し郊外の岩手大学農学部へ。
大正元(1912)年に旧岩手高等農林学校の本館として建てられた建物で、国重要文化財です。
現在は岩手大学農学部農業教育資料館として、一般に公開されていますが、開館時間が10~15時と短いので、ご注意ください(今回はタイムアウト、涙)。
創建当初の大正初期には、宮沢賢治も生徒として受講していたそうです。

d0054855_23071.jpg


その隣には、旧岩手高等農林学校の同窓会館として昭和3(1928)年に建てられた、岩手大学農学部百年記念館が建っています。
前回来た十数年前は、重文指定の建物しか目に入っていませんでしたが、旧本館のイメージを受け継いだいい雰囲気の建物でした。

d0054855_231299.jpg


さらに、正面道路から何やら古めかしい建物が見えていると思ったら、岩手大学ミュ-ジアムの一部で、旧盛岡高等農林学校の図書館として明治36(1903)年に建てられた建物でした。
辛子色にグレーの窓枠という独自色の本館と同窓会館と比べ、白地に水色の窓枠といういかにも洋館な色彩でした。

d0054855_232259.jpg


そして、個人的かなり好きな、旧門衛所(国重要文化財)です。
門衛所(守衛室)は、旧本館と似た洋風の外観ながら、守衛さんの生活の場ということで畳張りになっており、生活感があふれ親近感が湧きます。

d0054855_233495.jpg



再び市中心街に戻り、旧ライト寫眞館へ。
昭和8(1933)年に建てられた建物は、凝った屋根や窓枠、手すりなど、創建当初はかなりモダンな建物だったと思われます。

d0054855_241329.jpg


急傾斜の屋根が特徴的で、反対側は採光できるようになっています。
出入口には素晴らしいステンドグラスが見えましたが、残念ながら現在は営業していないようです。

d0054855_243179.jpg
d0054855_244484.jpg


その向かいには、今も営業中の佐藤写真館があります。
昭和3(1928)年築ということで、今見れば比較的オーソドックスながら、窓上のアーチ型装飾や玄関ポーチなど、当時はハイカラな建物だったでしょうから、その後に建てられたライト寫眞館に大きな影響を与えたと思われます。

d0054855_25132.jpg



官庁街に建つ岩手県公会堂の建物は、昭和2(1927)年に建てられた鉄筋スクラッチタイル貼りの建物で、5階建ての塔屋を戴いているものの、地方都市の公会堂らしく比較的小ぶりです。
ただ、昔ながらの公会堂なのでコートクロークもあり、小会議室のほか、ホールは奥に広がっているようです。

d0054855_251633.jpg


エントランス正面には、役所建築のような振り分け階段があり、小ぶりながら重厚感のある建物です。
地下には昔ながらのレストラン公会堂多賀があり、実はランチでもと思ったものの、月曜定休に泣かされたのでした。
次こそは・・・。

d0054855_25301.jpg


最後に見たのは、旧石井県令邸です。
明治19(1886)年に建てられたレンガ造りの洋館邸宅で、当時県令(今の県知事)を務めていた石井省一郎の私邸として建てられたそうです。
写真は裏手から撮ったもので、地下1階部分が見えますが、正面の土地は少し高くなっており、1階から上が地面の上に現れていました。
ただ、いずれにしても背の高い建物で、アーチ窓は北国らしく二重窓になっているのが、外からでもわかりました。
事前連絡すれば見学できるそうなので、次回は内部も見学したいものです。

d0054855_254495.jpg


ここまでで約6時間の市内見学。
それでも慌ただしかった・・・。


駅ビルでお惣菜やらを買い込み、帰りは「はやぶさ号」に乗り込みました。
秋田勤務時代は、何度となく連結の衝撃を感じていましたが、車種が変わって、久々に連結風景を見たのかもしれません。

d0054855_255648.jpg


車内では、もちろん飲み鉄。
鯖棒寿司にポテトフライ、唐揚げなどを肴に、銀河高原ビールやべアレンビールなどをグイグイと。
例によって仙台過ぎからはぐっすり寝入り、気づけば東京駅でした。

d0054855_2681.jpg




子連れではなかなかガッツリ洋館巡りができませんが、たまには仕事をサボって、こういう一人旅・洋館巡りをしたいと思います。
[PR]
トラックバックURL : http://okuruma.exblog.jp/tb/23556957
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by gosyurin at 2016-11-28 21:37
以前は、おクルマさんから一人旅を羨ましがられていたような気がしますが、昨年のFBM以来、ここ1年以上してません。

土日と言えども家の用事しかしてない(笑
Commented by azmomohiro at 2016-11-28 22:43 x
お久しぶりです
相変わらずの洋館探訪ですね
先日家族で横浜開講記念館のホールで
クラシックコンサートを聴きました
意外な組み合わせでした

それより冷麺がいいです
Commented by okuruma1970 at 2016-11-30 23:43
>>gosyurinさん
gosyurinさんを羨ましく思っていたのは、出張と早朝ドライブだったかもしれません。
世のお父さんは当たり前なのでしょうが、長らく気楽な生活を続けてきた身にとって、自由に気まま旅ができないのは、なかなかキツいです。
私も、休みの日は基本的には家事ばかりです(苦笑)。

>>azmoさん
開港記念館のホールで聴くクラッシック、いいですね。
会場の雰囲気も、音に影響しますよね。
私も花より団子、気ままな洋館巡りも楽しいですが、美味しいものも欠かせません(笑)。
by okuruma1970 | 2016-09-26 23:44 | 洋館探訪記 | Trackback | Comments(3)