鎌倉の洋館巡り(後編)

後編は、少しずつ駅から離れていきます。


まずは、昭和2年に建てられた旧鎌倉銀行由比ヶ浜支店の建物。
こちらは、現在THE BANKという名のバーとして営業しています。
土曜日は15時から開店だったのですが、通ったのが14時頃だったので断念。

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Y字路の狭いエリアに建てられた薄っぺらい建物ですが、石造り風モルタル建築に茶色いタイルを縦に長く貼って、この時期の銀行のシンボルである列柱をイメージさせています。
元銀行のカウンター越しにビールを出してもらい、グビッと一杯、やってみたかったです。





ここから少し歩き、丘を登っていくと、鎌倉文学館があります。
この文学館は、加賀藩主の家柄であった侯爵前田利為氏の別荘として、昭和11年に建てられました。

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海を望む丘の上に、多くの部屋から海を望めるように横に広い構造です。
六角形に張り出した部分や、2階(半地下部があるので実際には3階)にバルコニーがある部分などが効果的に配置され、左右非対称の表情豊かな構成です。

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窓上だけでなく、丸い小窓などにもステンドグラスがはめ込まれ、華やかな印象です。
惜しむらくは、文学館の展示のため、館内撮影禁止なこと。ステンドグラス撮りたかったなぁ。
右上のトンネルは、お屋敷へのアプローチにあります(侯爵恐るべし)。

文学館から坂を下ってくると、雰囲気が漂う屋根が見え隠れしますが、それが旧諸戸邸。

d0054855_21545553.jpg現在は鎌倉市長谷子ども会館として使われている建物で、明治41年の建築。
元々別邸として建てられたこの建物を、諸戸清六が手に入れて、やはり別邸として使っていました。

その諸戸清六とは明治期の山林王で、本拠地であった三重県桑名市に、J.コンドルによる洋館を併設した大邸宅を構えていた人物です。









小振りながら、時期的なものもあって装飾の豊かさは鎌倉(で一般に見られる建物の中)では随一ではないかと思います。
正面玄関上の窓周りや柱頭、窓にはめ込まれた金属柵など、至る所に装飾がちりばめられています。

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またまた惜しむらくは、子ども会館というだけあって、子供が独占していること。
(小中学生と、大人同伴の幼児のみが利用可能)
でもこの建物の良さは、おじさんにならないとわからないと思うんだけどなぁ。


鎌倉の最後は、洋館ではなくて大仏さん。
奈良の大仏は何度かありますが、鎌倉のを拝むのは初めてです。

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胎内巡りといって、中にも入れるんですねぇ。 20円という拝観料が泣けます。
右上は、あまり見ない大仏様のバックショット。 姿勢がいいかと思いきや、意外と猫背で、胎内巡りの明かり取りのために、背中に扉が開いています(笑)。

帰りは江ノ電で鎌倉まで。

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我が家の近所を走る東急世田谷線も、沿線住宅の軒をかすめるのどかな電車ですが、単線の江ノ電はさらに一枚も二枚も上手です。
連接2両編成(江ノ電は2両+2両編成もありますが)というのは共通ですね。


d0054855_224697.jpgこんなコースのお散歩で3時間ほど。
夏の盛りはツライかも知れませんが、これからの季節はあじさいがキレイでしょうから、梅雨の晴れ間を狙ってブラブラするのもいいかも知れませんよ。
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Commented by mipple11 at 2006-06-06 23:53
前・後編とも楽しませて頂きました。
前編と後編の冒頭の建物は普段何気なく通りすぎていましたが、今度は改めて良く見てみます。
でも大仏はかなり前に行っただけだし、江ノ電に最後に乗ったものいつだったか...。
すぐ側にあると、逆に疎遠になるものですね(苦笑)
Commented by seiuchi-porsche9 at 2006-06-07 00:38
今回も、前編&後編と楽しく拝見させて頂きました。
僕と違って、後編が、あ~という間に投稿されるところに感動しました(笑)
そして、次回の修学旅行の目的地は鎌倉に決定させて頂きました。
とても素敵なガイドブックありがとうございました。
追伸 僕の知り合いが下北沢で大正時代に建てられらた半洋館(笑)に住んでおりますが・・・。
Commented by 1600-sc at 2006-06-07 07:39
”THE BANK” 交番に見えるくらい、狭小建物ですね(笑)
「鎌倉文学館」も素敵ですが、今は”THE BANK”に目が行きます。
銀行を改装したカフェは、独特の雰囲気でいいですね。
ご存知でしょうか?神戸にも「EH BANK」と言うカフェがあります。
エントランスの雰囲気はとても良かったです。
Commented by giacomo_pcn at 2006-06-07 21:18
旧銀行というステキな建物は多いですね。
子ども会館の窓の雨戸(名前失念・笑)は、とっても好きです。
家を建てるときに是非ともとお願いしたのですが
開いて壁に張り付いたままの(閉じられない)イミテーションしか
調達できないと言われ、渋々断念しました。。。
そもそも洋館は壁がとても厚くて、
写真のようなダブルハング窓でも壁から奥まって陰影ができるし
その奥まったところに丁度その雨戸(?)がキレイに閉じられる・・・
と、至極合理的でいて、かつ優雅な感じがします。。。
Commented by okuruma1970 at 2006-06-07 21:19
>>mippleさん
ご近所だと、何気なく通り過ぎてしまうってありますよね。
長谷とかに住んでいれば夏場の渋滞回避で使うのかも知れませんが、鎌倉にお住まいだと江ノ電は使わないかも知れませんね。

>>セイウチさん
セイウチさんの日記と違ってセイウチマーク(笑)を入れる必要もないですし、時間が経つと忘れてしまいそうなので、チャチャッと。
アジサイの季節は走るのにはイマイチですが、鎌倉観光には良さそうですね。
下北沢の洋館って聞いたことないです。鍵コメで情報お願いします!!
Commented by shoot_head at 2006-06-07 21:34
鎌倉周辺って実はあんまりうろちょろしたことないです。
鶴ヶ丘八幡とか、銭洗弁天周辺程度です・・・。(笑)
そういえば江ノ島も1行っただけです。
アジサイの季節、北鎌倉もいいですよね~!
Commented by okuruma1970 at 2006-06-07 21:39
>>1600-scさん
確かに交番って、こういう狭小敷地にあるイメージが強いですね。
EH BANKというのは知りませんでしたが、天井が高くていい雰囲気ですね。
 http://www.shotenkenchiku.com/Extra/infix/ehbank.html

>>giacomo_pcnさん
洋館の雨戸といえば通気もできるヨロイ戸が多いですが、いずれにせよ作るのに手間が掛かれば維持にも手間が掛かる、世話の焼けるヤツですね。
逆にイミテーション(既製品?)が調達できる方が驚きです。
洋館の壁が厚いのは断熱効率が良くなかったからなのでしょうが、雨戸がキレイに収まるのは、優雅な感じがしますね。
Commented by okuruma1970 at 2006-06-07 21:47
>>shoot_headさん
鎌倉駅周辺は比較的賑やかですが、少し離れると落ち着いたいい街でしたよ。
北鎌倉から鎌倉へのハイキングコースもあるようです。
絵になる江ノ電や豊かな緑もありますから、アジサイの季節のうちに、新兵器を携えてキレイな写真を撮りに行ってはいかがですか。
Commented by Celeste at 2006-06-07 23:50 x
鎌倉というと大仏様に代表されるように、歴史ある和のイメージでしたが、歴史ある洋の物件もたくさんあるんですねぇ。銀行バー行ってみたいです!定員は何人でしょうか(^-^;)?
Commented at 2006-06-08 08:02
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by okuruma1970 at 2006-06-08 21:22
>>Celesteさん
京都や奈良などの古都や、弘前や松本といった城下町は、明治維新後も文化的に進んだ街だったので、意外や洋館が多く残っています。 一方で、鎌倉・湘南エリアはちょっと意味合いが違って、当時は上流階級の別荘地だったようです。
7人も入れば、ドリンクを置く場所もなくなってしまいそうですね(笑)。

>>鍵コメさん(ってバレバレですが・・・)
駅から少し離れると、意外や意外お屋敷街なんですよね。 外から窺い知れないところにひっそりと、そういう残され方もアリだと思います。
Commented by ウタコ at 2006-06-09 14:55 x
ご無沙汰しています。鎌倉いいですね~
半年ほど前、鎌倉文学館前まで行きましたが閉館していて
見れなかったので、再訪したいと思っています。
あと旧銀行がバーとして営業なんて素敵ですね。
Commented by okuruma1970 at 2006-06-09 18:48
>>ウタコさん
お久しぶりです。
鎌倉は、洋館的にも予想(Celesteさんのように古都のイメージ強し)以上に良かったです。
でも、内覧できるはずの建物が閉まっているとショックが大きいですよね。
THE BANKも併せて、ぜひまたどうぞ。 私も飲める時間にまた行こうっと。
Commented by ユリコ at 2006-06-11 21:40 x
鎌倉もいいですねー。
前に行ったときは建物に興味の無いときだったのでBAR BANKも素通りでした…。子ども会館は子どもによる内部破壊とか(笑)どうなんでしょうね。
Commented by okuruma1970 at 2006-06-11 23:51
>>ユリコさん
私も前回(20年前ぐらい?)行ったときは洋館ノー眼中でしたが、年月を経ると興味も変わるものですね。 さながら大人の修学旅行です。
小学生は階段の手すりで滑り降りるとか、幼児は突起物にかじりつくとか、好き放題かも知れませんねぇ。 壊されるよりマシか、と諦めましょう(笑)。
by okuruma1970 | 2006-06-06 22:51 | 洋館探訪記 | Trackback(2) | Comments(15)

Peugeot306CabrioletとPorscheBoxster987のオープンカー2台生活だったのがBoxsterを手放したので本当は1台だけ、といいつつただの旅日記かも


by okuruma1970