南信と飛騨巡り(後編)

2日目朝は、明るい状態でのお宿探検から。


通りに面した本館(江戸時代の建物)の2階客室は、比較的キレイにされていますが、前編にも書いたとおり、3部屋は襖1枚で仕切られているだけです。
通りに向けて、天井にも傾斜がついているのが面白いです。

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2階客室から通りを見ると、この宿場の特徴である窓格子がよく見えます。
仕切りは襖1枚どころか、窓際は完全に通じていました(笑)。

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京町屋のように、間口は狭く奥行きが広い敷地構造です。
店先から奥まで、三和土(タタキ)というか、通路が通っています。





屋根組みというか、立派な梁は、現在は撤去されたという囲炉裏でいい色に燻されていました。
元からあったのか、後で開けられたのか、採光穴から光が差し込んで、よく見えました。

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通りは月曜日ということもあって人はまばらですが、あまり観光地化されていない状態の宿場街を見ることができました(土曜日の妻籠宿は・・・)。

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ROYさんのライフワークのため、ところどころで一時停車しながら、また峠越え。
このところトンネルでしか通っていなかった安房峠を上って、岐阜県の方へ。
トンネルができるまでは、バスやトラックとすれ違うのが大変でしたが、今は通る車も少なく、大変だった頃を思い出せないほど、のどかな旧道になっていました。

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遠くの山並みがキレイです。

岐阜県側のトンネル出口付近、平湯温泉にある平湯民俗館で入浴。
民俗館で入浴、というのも変な感じなのですが、藁葺き屋根の民俗資料館風施設に、露天の温泉が併設されています。 どちらかというと、温泉に民俗資料館が併設されているというか、民俗資料館は見せる気もない雰囲気でしたが・・・。

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わざわざ安房峠を越えて岐阜県まできたのは、温泉に入るためではなくて、ここ。

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奥飛騨温泉口駅です。
まぁここもオマケといえばオマケだったのですが、この神岡鉄道が今年12月で廃止になるということで、乗りに来てみました。

車両は、新潟鐵工所製のディーゼルカー、おくひだ1号(KM-101)。

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昭和41年に国鉄神岡線として開業し、昭和59年に第三セクター神岡鉄道として再出発。
元々旅客輸送よりは貨物(濃硫酸)輸送が主だったようですが、それがトラック輸送に取って代わられて、収入源がないも同じとなり、廃止決定となってしまいました。
初乗り200円、高山線と接続している猪谷まで全線乗っても30分ほどで580円。

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普通の車両と違って、すれ違うことを考慮しないで済んだからか、運転席は車体中央に設けられていました(普通は進行方向の左側)。

しかしこのディーゼルカーの最大のセールスポイントは、囲炉裏!

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さすがに津軽鉄道のストーブ列車のように本物の火はくべていませんが、灰を入れた囲炉裏に自在鉤で吊られた鉄瓶が置かれ、下から赤いランプを灯していました。

第三セクター化で車両が作られてから、もう20年ほど。
さすがにこの車両は、引き取り手がないのかなぁ。 gopさん、ご存じないですか?


昼ご飯を食べ損ねてしまったのですが、富山でますの寿司か、高山で飛騨牛朴葉味噌焼きか悩んだ結果、後者を食べるためR41を南下。

飛騨市(旧古川町)市街で、それらしきお店を発見(観光案内所の地図による)。
西陽軒というお店で、建物は何やら昭和初期の雰囲気。

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飛騨牛の朴葉味噌焼きは、出されてから固形燃料でジワジワ焼いていきます。
焼く前も霜が降ってそうなお肉でしたが、やはり味噌が絡まったお味は最高でした。

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まぁちょっと筋張った部分も無きにしも非ずでしたが、朴葉味噌焼きを堪能できました。

腹ごなしに市街を散策。 戦前築の病院らしい建物が2軒。

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飛騨古川の古い街並みでは、水路を鯉が泳いでいましたが、日が暮れてくると灯籠のような照明が灯り、白壁の土蔵と相まっていい雰囲気でした。

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帰りは素直に安房トンネルを抜け、松本から中央高速をひた走って都心へ。
遊びとはいえ、なかなかハードな週末+月曜日でした。


そうそう、懸案(赤沢森林鉄道)は解消されず、残ったまま。
相変わらず懸案解消の打合せメールが続くのでした。
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Commented by gop at 2006-10-06 08:46 x
しかし中身の濃い旅ですね。伊勢屋の風呂は今イチだったと思うので、別途温泉は必須ですね。
神岡線は国鉄の頃乗ったきり、車両はどうなるのでしょう?今更この様なモノ(失礼)を引き取る所も無さそうですが。このところ似た様な鉄道の廃止予定も続いておりますし...
http://www.geocities.jp/dencs_2000/haishi.htm
Commented by gosyurin at 2006-10-06 13:28
濃硫酸を鉄道輸送にしていたのは、やはり事故があると危険だからではないのでしょうか?それをトラックに切り替えるという事は道路が良くなった等の事情でもあるのでしょうか…
ただ単にコスト面だけで判断されたのだとしたら残念な話です…企業と言うのはコスト安いほうが良いに決まってますけど、それだけではないと思うのですがね。
Commented by Celeste at 2006-10-06 23:30 x
okuruma節に慣れ親しんできましたので、ふんふんと読み進めましたが、これってかなりディープな旅ですよね(笑)?それはさておき趣のあるお宿ですね。観光客のまばらな宿場街も良い感じ。日本の秋ですねー。
しかし神岡鉄道も廃止か…なんだか寂しいですね。
Commented by seiuchi-porsche9 at 2006-10-06 23:49
凄い観察力なので、一気に楽しまさせて頂きました。
>屋根組みというか、立派な梁は、現在は撤去されたという囲炉裏でいい色に燻されていました。
そうなんですよね、囲炉裏がないと、こうやって綺麗にやけないんですよね。こういうのが、僕は凄く好きです。建築に少しだけ詳しいので・・屋根組みの正式名称は小屋組みです。
色々な所に出かけても、いかに漠然としか見ていないなーと、深く反省しちゃいました。奥が深い記事で流石ですね!楽しく拝見させて頂きました。どうもありがとうございました。
Commented by okuruma1970 at 2006-10-07 10:12
>>gopさん
お呼び立てしたようで(笑)、すいません。
平湯民俗館の温泉も、露天だけで満足な洗い場もないお風呂でした(笑)。
廃止予定がこんなにズラッとあるのですね。
貧しかったはずの時代に維持できていたはずのものが、豊かになったはずのこの時代になぜ維持できないのか、見かけの豊かさは効率化の上に成り立っているのでしょうか。 ともあれ、寂しいですねぇ。

>>gosyurinさん
濃硫酸のトラック輸送化は、密閉容器の性能向上とかお国の規制緩和とかあるのかも知れませんが、タンク車例えば10両分を、一度に製造地から消費地まで運ぶというのが、ト○タ流の適時納品式製造に合わないのも事実でしょうね。
といいつつ、生産絶好調のト○タ様は、遠方生産の主要部品を鉄道輸送に切り替えたりしているようですが・・・。
Commented by okuruma1970 at 2006-10-07 11:09
>>Celesteさん
ディープなokuruma節ワールド(笑)をおわかりいただけてきましたか?
サービス満点で設備の整った有名宿泊施設は何も言うことありませんが、昔ながらの宿というのも、何か落ち着くところがありますね。
三セク化された20年ほど前の導入設備がそろそろ更新時期なのに、財政悪化の自治体からは支援を受けにくく、各社とも厳しい状態のようです。 残念です。

>>セイウチさん
囲炉裏で燻された柱や屋根組みがよく見える古民家って、いいですよねぇ。
この屋根構造は、日本古来の様式ですよね? 小屋組ですか、勉強になります。
素人故にキョロキョロしているだけ(笑)なのですが、興味を持って読んでいただけて良かったです。
Commented by COOPER99 at 2006-10-08 00:05
全ての項目に反応したい所ですが、オラのポジションで。(笑)
飛騨牛朴葉味噌焼きは、どうも仕様が決まっているようなので。
お肉増量とか受け付けません、仕方が無いので予約時に人数×2とか
ゴリ押しすると満足度アップです。(秘密)
Commented by okuruma1970 at 2006-10-08 15:55
>>COOPER99さん
この辺までがお庭ですか?
飛騨牛朴葉味噌焼きは、確かにもうちょっと量があるとベストですよねぇ。
小心者なので、COOPER99さんのようにゴリ押しできるかなぁ。
Commented by giacomo_pcn at 2006-10-08 23:22
留萌方面で訪れた鰊番屋の屋根裏もこんな感じで組まれていました。
全体として暗いのですが、この写真のように、
それ故に射す光の明るさがとても印象的でしたよ。
写真もあるのですが、とてもお見せできるようなシロモノではありません(汗)
いつもらながらに、散策して巡る旅、ステキですね!
Commented by okuruma1970 at 2006-10-09 18:17
>>giacomo_pcnさん
北海道の鰊番屋や鰊御殿は、立派な建物が多いようですね。
ガラスなりの透過建材は最近のものと思われますが。建物が平面的に広くなると中央部が暗くなりますから、こういう採光方法も有効なのでしょうね。
散策続きでアクセクなので、もう少しノンビリした旅をしてみたいですねぇ。
by okuruma1970 | 2006-09-25 23:09 | 国内旅行記 | Trackback | Comments(10)

Peugeot306CabrioletとPorscheBoxster987のオープンカー2台生活だったのがBoxsterを手放したので本当は1台だけ、といいつつただの旅日記かも


by okuruma1970