滋賀・愛知の洋館探訪(後編)

2日目(5月5日)も洋館巡り。
まずは城下町彦根市から。


彦根城の隣に滋賀大学経済学部がありますが、大正11年に創設された旧制彦根高等商業学校をもととしていて、戦前からの建物が2棟残っています(いずれも国登録文化財)。

1つが、正門近くに建っている、大正13年に建てられた講堂です。

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外壁は水色に塗られた横羽目板張りで、窓が1階と2階とが連なったデザインになっています。
正面入口の両脇に石柱のようなものが立っていますが、基本的にはシンプルな外観です。

でもちょっと離れて見ると、屋根上に半円形の換気口と塔屋が載っています。

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館内は、吹き抜けの中央部を囲むように2階席部分が設けられています。
置いてあるイスも、当時からのものか?と思うような、黒光した古めかしいものでした。






学内にあるもう一つの建物は、同窓会の建物として建てられた陵水会館です。
見た目と場所柄から、おわかりの方は一目でわかる通り、ヴォーリズ建築です。
外壁全体に微妙な凹凸というか、うねりがあるのが珍しいです。

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屋根上の煙突の形状は、ヴォーリズ建築の特徴的なものの一つです。
正面のバルコニーは地面からの支柱がなく、館内からの太い梁で支えられていました。
また、正面入口周囲のタイル貼りも見た目に軽やかな装飾ですが、2段だけの段差にも、小さなタイルが貼られていたのがいいアクセントになっていました。

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相方にお土産をと思って、たねやでちょっとお買い物。
以前、大叔母と来たときよりも品数が減ったような、あれは近江八幡だったかな。
"彦根美濠の舎"店には、ベーカリーも併設されていました。

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次は、近江鉄道の鳥居本駅へ。
今まで国道8号を何度も通っていましたが、雰囲気ある建物に気付きませんでした。
屋根の傾斜が途中で変わるマンサード屋根のこの駅舎は、昭和6年の建築。

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入口は三角屋根ながら軒は台形状で、建物の屋根とイメージを合わせています。
待合室は高い屋根に細かく仕切られたアーチ窓、そして複雑な屋根構造、見ていて飽きません。

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残念ながら現在は無人駅となり、待合室以外は空き家状態になっていますし、ホームにも待合室があるので、あまり使われていない様子ですが、大事に残して欲しい建物です。


ちゃんと調べてくればよかったのですが、頭の片隅に記憶していた建物だけを見て、後からあれも見ておけば、という建物もいくつか・・・。
国道21号と22号を走って、岐阜県を抜けて愛知県へ移動し、名古屋都市高速なども走って愛知県半田市へ。


まずは旧カブトビール半田工場へ。
この大規模なレンガ製の工場は、横浜の赤レンガ倉庫と同じ妻木頼黄の設計で、明治31年に建てられました。
ビール工場としては戦前に操業を停止しましたが、平成6年まで他用途の工場として使われた後、現在では半田市の所有となり、普段は外観を見られるだけですが、年に数回一般公開されているようです。

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5階建てのレンガ建築というのは、スゴイ迫力です。 また手前低層部分の木骨レンガ積みというは、あまり見ない構造です(富岡製糸場の繭蔵ぐらい?)。

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半田市はお酢で知られるミツカン創業の地で、経営する中埜一族は前述のカブトビールなど多角化を進めたようで、その一環として銀行経営もありました。
この建物は大正14年に建てられた旧中埜銀行本店で、後に東海銀行の支店となりましたが、現在ではミツカングループの研究所として使われています。

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角地に建った建物で、アールをとった角部に入口を設けたスタイルです。
創建当初は、建物全体が下部のような石造り風だったようですが、現在では上部は塗装され、違った雰囲気のモダンさを醸し出しています。


最後は、現在は紅茶専門店T's Cafeとして営業している、旧中埜家住宅です。
この瀟洒なお屋敷は、松坂屋デパートなど名古屋圏の建物を多く手掛けた鈴木禎次の設計で、明治44年に建てられました。

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テラスやバルコニーがあるこの建物は、創建当時は三河湾を見下ろせたそうですが、現在では周囲に建物が建ち並び、逆に見下ろされてしまっています。
喫茶店としては、1階の2部屋と階段室にテーブルが置かれていました。
現在はもちろん使われてはいませんが、暖炉がありました。

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また2階も見学することはできますが、和室などの室内にはいることはできないようで、バルコニーに出ることもできませんでした。

お腹も減ったので、紅茶のほかにオムライスをいただきました。
チキンライスにフワフワ卵が載っていて、おいしかったです。

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これらの建物を見終わったのが、午後5時過ぎ。
ここからひたすら国道1号を東へ東へ。
いいペースで10時頃には清水ICまで戻ってきましたが、東名高速に乗ろうと思ったら渋滞19kmの表示が・・・。
かくなる上は、と久々に箱根越えをしてみることにしました。

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地上が雨だったので、やはり濃霧でした。
普通のペースで走れないほどの濃霧は久しぶりでした。
まぁ、それ以上に遅い車に行く手を阻まれましたが・・・。

小田原からは小田原厚木道路と東名高速で帰京。
夜中の1時に実家に着き、久々に泊まりました。

丸2日・48時間で1,300kmほど走りましたが、行った先で普通に寝られたこともあり、あまり疲れませんでした。
惜しむらくは、ただ距離を伸ばしてしまったような運転がほとんどで、あまり楽しむような運転ができなかったことでしょうか。


ただいまの総走行距離 17,000km
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Commented by むにゅ at 2008-05-11 03:17 x
この駅舎、すごく良い感じですね~かわいらしくて・・・ミツカンも素敵ですね~ちょっと、近江鉄道にも乗ってみたいと思いました~
Commented by macchina987 at 2008-05-11 21:28
 こんばんは、東海地方にも旅行にいらっしゃるんですね。
こちらの地方にもまだまだ素晴らしい洋館が多いですよ。
是非、またいらしてくださいね。
 ちなみに、箱根の朝駆けいいですね。
仙石原の幻想的な雰囲気が好きです^^
特に以前アップしていたような秋のススキがGood^^
それにしても、シルバーの987はいいですね。
私の986に乗ってるときはシルバーだったのですが、
無機質な輝きが非常に魅力的でした。
ブログ更新しましたので、また見てくださいね・・・では・・・
Commented by okuruma1970 at 2008-05-12 00:25
>>むにゅさん
地方鉄道の駅舎って、実は結構いい建物があるんですよね。
電車ものどかでいい雰囲気ですし。
ミツカンの建物は、オリジナル状態も見てみたいと思いました。

>>macchina987さん
洋館巡りで全国津々浦々を旅しております(笑)。
箱根朝駆けは気持ちいいものです。もうすぐ梅雨入りですが...。
986ではシルバーが多かったように思いますが、987ではいろいろな色があって、シルバーは少数派ですよね。
Commented by たこぽん at 2008-05-12 08:08 x
いいなあ。彦根行ってみたい。
彦根城・・・ひこにゃん・・・
Commented by okuruma1970 at 2008-05-13 22:16
>>たこぽんさん
彦根といえば、普通は彦根城ですよね。
ひこにゃんという名前は聞いたことがありますが、
現地では見なかったなぁ。
by okuruma1970 | 2008-05-05 23:48 | 洋館探訪記 | Trackback | Comments(5)

Peugeot306CabrioletとPorscheBoxster987のオープンカー2台生活だったのがBoxsterを手放したので本当は1台だけ、といいつつただの旅日記かも


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