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ルノー Wind

大阪出張ついでに日記の途中ですが、今年7月の車検を前にした試乗記です。


アルファロメオGiulietta、プジョーRCZに続いては、ルノーWindです。
ルノーWindは、ルノーの一番小さな車Twingoをベースにしたオープンカーで、開発はルノー・スポールが携わったそうです。
日本では昨年6月に発表されていましたが、今月(2012.3)その特別仕様のゴルディーニ・バージョンが発売になったので、見に行ってきました。

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3サイズは全長3,835×全幅1,690×全高1,380mmで、車重は1,190kg。
このクラスとはいえ、今では稀少な全幅1,700mm未満の5ナンバーサイズです。
ベースとなったTwingoが3,610×1,690×1,460mmに1,120kgなので、ちょっと全長が伸びて背が低くなり、オープン化に伴う補強によりちょっと重くなったようです。
小型オープンカーの常で、2シーターです。

エンジンは、ルノースポールでチューンされた1.6LのNAで、134PSを6,750rpmで、16.3kgmを4,400rpmで発揮。
ゴルディーニ・バージョンと名付けられていますが、エンジンは標準仕様と同じです。

オープンカーに多い低く構えた流麗なスタイリングではなく、ベース車のTwingoの流れを汲んだズングリムックリした格好ですね。
306Cabrioet比で、全幅と全高がほぼ同じで、全長が30cm短いですし、ロールバーが高くそびえていては仕方ないですか・・・。

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天井部分だけが開く単純な屋根構造で、乗員保護を兼ねたロールバーは固定式です。
メルセデスSLKやプジョー206ccから始まった鉄屋根オープンカーは、ロールバーが無くフルオープンになるものの、フロント・ウインドウの後端が頭上を覆わんばかりに伸びていて、開放感がイマイチなのですが、このWindは開放感も納得できるレベル。
そいえばMCC Smartのカブリオも、トリディオン・セルと呼ばれるロールバーで乗員を守っていますが、開放感満点でした。







ちなみにゴルディーニとは、1960年代にルノー車をチューンしてラリー等に送り出したアメディー・ゴルディーニの名を冠したもので、1960年代末にはルノーの一部門になり、ルノー車のスポーツモデルに名付けられていました。
一番有名なのはボクシーなRR車ルノー8ゴルディーニ(右下)で、その後はほとんどその名を聞くことはありませんでしたが、最近ルノー・クリオ(日本名ルーテシア)のスポーティーモデルで復活し、TwingoとこのWindでも登場しました。

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ブルーのボディーカラーに白いストライプというのが、ゴルディーニのトレードマークですが、ただの白いストライプと思っていたら、最新モデルのストライプには、うっすらとGのロゴが刷り込まれていました。

このWindの変速機は5MTだけで、しかも左ハンドルのみ。
それなのに日本に導入したルノー・ジャポンには、拍手喝采。
Twingo RSをベースにしているので、今どき5MTというのもやむを得ませんが、この5MTはカチッカチッとしていて、プジョーRCZの6MT並みにいい感触でした。
さすがルノー・スポール、いい仕事してますねぇ。

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シートやステアリングにも、ブルーのアクセントに白いストライプが奢られています。

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能書きはこれぐらいにして、お楽しみの試乗。
残念ながら、小雨交じりだったので、屋根を閉じての運転でした。
ちなみに、ゴルディーニ・バージョンではなく、標準仕様でした。

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ターボエンジンのGiuliettaとRCZに対して、NAエンジンの回転数にリニアなトルクの盛り上がりは、私のフィーリングに合いました。
というか、長らく乗っている306に近い感覚なんだと思います。
まだ100kmぐらいしか走っていないおろしたての試乗車でしたが、シュンシュン良く回りそうでした。
ただ、306比100kgほど軽いものの、低回転域でのトルクの細さを感じました。

思った通り、シフトフィールは好感触。
最近の電動パワステ全般に言えますが、もはや違和感はないです(少なくとも街中では)。
あとは、標準仕様の16インチでしたが、乗り心地はちょっと硬め、というかちょっとバタツキ気味で、17インチだとさらに・・・?。
また、路面状態にもよるのでしょうが、40km/hぐらいでの籠もり音もちょっと気になりました。

左ハンドルだと、左折のときの巻き込み確認がとてもしやすいのですが、BピラーとCピラーが一体となった太いピラーで、左右の視界がちょっと良くないかな。
ルームミラーを横切ってリアウイング(トランク一体型)が映りますが、後方視界はそれほど悪くありません。 といいつつ、車庫入れはしていないので、どうだか・・・。


帰ってきてから、他のお客さんのために屋根の開閉をしていたところを動画撮影。
トランク部分のフタが開き、その中に納められていた屋根がクルリと回って、天井としてはめ込まれるというシンプルな仕掛けです。
ロックだけは手動ですが、あとは電動で開閉時間は12秒とか。
これだけ大仰な動作だと、走りながらは無理っぽいですね。




お値段は、標準仕様で255万円、ゴルディーニ・バージョンで279万円。
違いは、専用色とストライプの他に、シートが革・布コンビか革か、シートヒーター無か有か、ホイールは16インチか17インチかぐらいですかね。
ただしHIDはいずれもオプションで、約10万円とか。
ゴルディーニにHIDとETCを付けて、乗り出し320〜330万円。
車両本体423万円のRCZよりはずいぶんお手頃ですが、車格も2クラス下ですし、それに応じて車としての完成度も違うので、当たり前ですね。


【いいところ】
 ・5MTのシフトフィール
 ・NAエンジンのリニアなトルク曲線
 ・小振りなボディーサイズと軽い車体
 ・ゴルディーニ・ブルーのボディーカラー
 ・お値段
【イマイチなところ】
 ・ちょっと細いトルク
 ・16インチでもちょっとゴツゴツ、17インチだと・・・?
 ・街中での籠もり音
 ・今どき5MT
 ・ズングリムックリしたスタイリング
【総評】
シフトフィールは思った通り良くて、NAのエンジンフィールもそこそこいいけれど、やはり1.6Lだとトルクが細いかなぁ、というのが実感でした。 ゴルディーニ・ブルーは言うこと無いんですが。


営業さんには「屋根を開けた試乗をしに、晴れた日にまた来てください」と言われましたが、確かにオープンカーは屋根を開けてみないと真価がわかりませんよね。
30分足らずの試乗では真価はわかりにくいと思いますが、期間限定で当日返し12時間までのレンタルができるようなので、借りて箱根でも行ってみようかな。


やっぱり本命は、並行のClio RS・ゴルディーニかなぁ?
Commented by gosyurin at 2012-03-26 23:07
一度オープンに乗ると、ずっとオープンカーを所有し続ける人って多いですよね。

それでもやはり、おクルマさん的には最終的に並行車ですかね?
Commented by okuruma1970 at 2012-03-27 22:08
>>gosyurinさん
屋根が開く気持ち良さから離れられないのに加えて、オープンに抵抗がなくなるのもあるように思います。
ただ十数年も経つと、屋根を明けるのは年に数回ですが・・・。
オープンと同様に、並行車にも抵抗がないのは確かです(笑)。
でも、WindやRCZが気に入れば、正規輸入車が左MTなので並行車を選ぶ必要はありませんが、Clio RSなら、既に輸入停止してるので並行車かなぁと。
Clio RSで検索していたら、EOS(MT)まで並行した強者を発見。
(旧)http://blog.e-nagao.com/ (EOS + ClioRS)
    ↓
(新)http://ameblo.jp/mtlife/ (Mondeo ST220 + Boxster)
Commented by COOPER99 at 2012-03-28 22:11
ゴルちゃんイカしてるなぁ。
普通のヤツは、、通勤ですれ違います。
ずんぐりむっくりも、カワユス。(^u^)
Commented by okuruma1970 at 2012-03-28 23:19
>>COOPERさん
塗装とデカールだけですが、ゴルディーニ仕様はイカしてますよね。
普通のWindを見られるだけでも、うらやましいです。
最近はト○タ車から乗り換えられるような、フツーの車が求められてもいるようですが、尖ってなくてもカワイイのが輸入車のいいところですがよね。
さらに尖がっている変な車を求める、変な層もいるのですが・・・。
by okuruma1970 | 2012-03-17 19:58 | 試乗記 | Trackback | Comments(4)

Peugeot306CabrioletとPorscheBoxster987のオープンカー2台生活だったのがBoxsterを手放したので本当は1台だけ、といいつつただの旅日記かも


by okuruma1970