鎌倉の洋館探訪(前編)
2006年 06月 03日
すっきりしないお天気でしたが、何とか雨に降られずに済みました。
鎌倉駅に着く直前に、朽ちかけた建物がチラッと見えたので、まずはそこから。
個人住宅にしては大きいですが、何かの事務所だったのでしょうか。
検索してみると、鳩屋敷と呼ばれている建物で、昭和5年築の旧病院とか。
屋根が一部崩れて、廃屋チックです(廃墟好きではないんですが・・・)。
しかしよ〜く見ると、1階と2階の間に菱形状の装飾があったり、玄関上の唐破風には漆喰細工(左下)があったり、銅板葺き屋根の立派な玄関ポーチ(右下)が備わっています。
【追補】残念ながら、2007年1月に解体されたそうで。
鎌倉風致保存会の事務所として使われ、内部も一部公開している、旧安保小児科医院です。
構造木の一部を露出させたハーフティンバー様式で、高い天井と高い屋根で2階建てなのにノッポです。
2階は窓の面積が大きくて明るそうですし、屋根裏にも通気口か明かり取りがあるようで、屋根裏部屋(収納?)がありそうです。
【追補】事務所は別の場所に移転し、現在は公開されていないようです。
玄関を上がって待合室に入ると、明かり吊りの装飾はウサギとニンジン(左下)。
奥の診察室にはいると、極めつけ鶴の漆喰細工(右下)。
ここまで立体的な明かり吊りの装飾は見たことがありません。
小児科だったから、子供をなだめようと作ったのではないか、とか。
さらにもう一つの病院は、未だ現役の赤尾耳鼻咽喉科医院。
旧安保小児科医院と同じハーフティンバーで、全体的な雰囲気は似ていますね。
弧を描いた庇の玄関が、モダンな香りを漂わせています。
窓枠には鋳物の飾りがはめ込まれていたり、露出させた木部には装飾のために彫り込みが入れられていました。 張り出した部分は、採光性を良くした診察室なのかな。
鎌倉駅近くにある建物の最後は(本当はまだありますが)、ハリス記念鎌倉幼稚園。
教会そのものも古い建物の日本基督教団鎌倉教会の付属幼稚園で、八角形の建物が珍しいです。
もう少し早く着いていれば、たまたま開催されていたバザーで内部を見ることができたのですが、タイミングを逸してしまいました、残念。
出入口上のアーチ窓や、屋根上へ三角状に突き出していたりと、構造が珍しいだけでなく、装飾も豊かです。
日帰りというか、午後の3時間ぐらいのお散歩だったのですが、Exciteブログの写真容量が1GBに大増量(当初は30MB)されて、調子に乗って写真をいっぱいアップしたので、2回に分けます。
どうやら我が家のすぐ近くを散策されていたようですね。
私は1時頃鎌倉駅より電車に乗ったのですが...。
またまたニアミス?ですかね(笑)
色々おすすめ洋館あるますよー!
往時はさぞかし・・・という感じが偲ばれますね。
木造建築なのもよくわかってすごいです。
明り吊りの装飾、昔の実家に輪っかの部分だけがついてました(笑)
ご自宅は鎌倉でしたか。賑やかでいて落ち着いた、いい街ですね。
1時頃は小町通りでお煎餅かじっていました。
車じゃなくてもニアミスですね(笑)。
>>ドシルさん
4月か5月のドシルさんのブログに触発されて行きましたが、鎌倉もドシルさんのホームグラウンドでしたか。 次回はぜひお願いします。
帰って「神奈川の近代建築」を見て、もう少し調べて行けば、と・・・。
http://www.kindaikenchiku.com/
旧華頂宮邸内部が一般公開されるときにでも、また行ってみたいですね。
元は白く塗られていたようですが、往時の写真は残っていないのでしょうかね。
明かり吊り(正式名失念)は、元はロウソクの煤を受けるものだったのが、照明が電気になっても装飾として残ったそうです。
付いていたということは、歴史あるお宅だったのでしょうね。