千葉市内の洋館探訪
2006年 11月 12日
入り口には、ワイン醸造所を思わせるような優雅で、そこをくぐれば、ワクワクさせてくれるようなイメージにデザインされた、ゲートが設けられています。
出入りする人々が多いのも、写真からご覧いただけますね。
ゲートをくぐると、レンガ造りの立派な洋館が建っていて、手前のテントには物販店が出店していたり、御神輿が飾られたりしていて、イベントが賑わっていました。
ゲートを撮るカップルが、少々邪魔ですが・・・(苦笑)。
実は、刑務所なんです。
この建物は、明治40年に千葉監獄(今の刑務所)の管理棟として建てられました。
明治維新の一環として、江戸時代から続いていた非人道的な牢獄の環境を、近代国家にふさわしい人道的な環境とするため、欧米の刑務所を視察して建てられた監獄の一つです。
欧米を視察してこの建物を設計した建築家は山下啓次郎といいます。
ジャズピアニストの山下洋輔氏のおじいさんに当たるそうです。
今回は兄貴に差し入れを、ではなくて、矯正展という年に一回の一般公開日だったのでした。
刑務作業で作られる木工品などを販売するのが、矯正展の本来の目的らしいのですが、不純な(?)動機の私は、一人写真をカシャカシャ撮っていました。
普段はカメラを向けると門衛に怒られるとの噂もあるようなのですが、今日は撮り放題でした。
ちなみに、受刑者が作業や生活をしていると思しき敷地は、レンガ造りの管理棟の裏手、高さ5mぐらいの鉄製門の奥にあるようでした。
山下啓次郎設計による監獄建築は、実は日本各地に残っていて、現役のものとしては奈良少年刑務所(左下)があり、管理棟まで残っているものでは旧長崎刑務所(右下)があります。
ちなみに奈良少年刑務所の矯正展は9月にあったのですが、行き損ないました(涙)。
また鹿児島監獄の正門(右下)も保存されています。
どれも刑務所らしからぬ建物ですね。
旧長崎刑務所は、数年前に見たときは草ボウボウの状態でしたが、早く適切に保存されるよう願っています。
この刑務所は今でも使われているのですか?
本当に、刑務所らしくないですね。
今は市の所有のはずですので、文化的面から見れば何らかの形で残してもらいたいものですが、やはり財政的には厳しいようです。
刑務所といっても、事務所として使われている管理棟ですが、現役なんです。
平成6年に、外壁だけを残して大改修されたようで、中はピカピカでしたが・・・。
普通に見れば、元県庁の歴史資料館とかいう、かなり豪華な雰囲気ですね。
>>mippleさん
個人所有では維持しきれなくなって、自治体に譲渡とかいうパターンも聞きますが、自治体自体も財政状態が芳しくなく、難しいご時世ですね。
その点、曲がりなりにも現役だと、この建物はしばらく安泰そうです。
奈良の管理棟は見ていないのでよくわかりませんが、双塔ドームの門は似ていますね。
東京での見学は、どちらをご覧になるのでしょうか?
活動報告記を読んでいると、通好みな選択なので、興味を惹かれます。
HPのリニューアルと参考資料集も、楽しみにしていますね。
それにしても、和歌山の建物が出ている本ってありますか?
「わかやまワクワク探検隊」の情報、ありがとうございます。
こちらですね。 http://www.haerbin.co.jp/book.htm
人を案内するって、下調べとかけっこう大変ですよね。
若い子たちを案内して、街の違いを汲み取ってもらう、素晴らしいサークルですね。
最近、私は建物仲間とは飲むばかりで・・・(苦笑)。
また活動報告記を楽しみにしています。
そして、気がかりなことなのですが・・・
むにゅさんが案内する若い子達って、自分のことじゃあないかと思うのですが、全然若くないのです・・・そこが心配・・・
矯正展は、塀の中に入れる数少ないチャンスですからね。
若い子「たち」とありますから、他にもいらっしゃるのかも知れませんし、建物巡りに興味のある方の年齢層は高めでしょうから、それと比べるてなのかも知れませんね。
楽しんできてくださいね。ちなみに何日ですか?(都合が合えば・・・)
12/9(土)です!是非是非、ご都合が合ったら、ご一緒しましょう!なんて、私が勝手に誘ってしまってよいのか分かりませんが・・・
うーん、私が知ってる限り、私と、私の友人(同い年)・・・まあ、確かに見学会などに行けば若い方ですが・・・
売店といっても安全な差し入れ品程度(テレカがあるんでしたっけ?)でしょうが、奈良の矯正展は例年9月開催のようですね。 来年こそは。
9日でしたかぁ、残念。 また次の機会がありましたら、ぜひお願いします。
他にも、むにゅさんが関西から連れてくるのかも知れませんね。
でも、よろしければ、今度、ご一緒に建築見学はいかがですか?メジャーどころはみなさん、もうご覧になっていらっしゃるでしょうから、マイナーどころを・・・いつでも、メールくださいね!